明暗分けた2年連続アベック出場の千葉・習志野 白星の女子、男子は苦戦
ジャパネット杯「春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会が5日、東京体育館(東京都渋谷区)で1回戦が行われた。2年連続の男女アベック出場となった習志野は、女子が須磨ノ浦(兵庫)に快勝したが、男子は洛南(京都)にストレート負けを喫した。女子は6日の2回戦で安来(島根)と対戦する。 【写真】男子1回戦、試合に敗れ涙を見せる習志野の選手 ■攻守躍動 習志野・女子は第1セット序盤、攻撃を阻まれる場面が多く、リードを許す苦しい展開を強いられた。それでも、粘り強くボールをつなぎ、最高到達点3メートルを誇る絶対的エースの結束(3年)が強打を連発し、中盤に追いつく。「ミスを恐れず思いきり攻める気持ちだった」 海老原(3年)も「エース頼みにならないように」との思いで、スパイクを放ち流れを引き寄せた。上林(2年)や山崎(3年)もブロックを決めるなどし、27-25で先取した。 第2セットも、結束が高い打点から相手コートに突き刺すスパイクで得点を重ねた。序盤から試合を優位に進め、25-18で押し切った。守備では、リベロの大日方(2年)が活躍。「ブロッカーとコミュニケーションをとり、うまくポジショニングできた」と相手の鋭いスパイクを丁寧に拾い続け、初戦突破に貢献した。 加藤泰監督は試合後、「初戦だったが、体も硬くならず、スムーズに試合に入れた。序盤は攻撃が通らない部分もあったが、選手たちは落ち着いてプレーしてくれた」と語った。 ■ミス響く 一方、18年連続41度目出場の習志野・男子は初戦で散った。 第1セット、相手のバリエーション豊富な攻撃に対応しきれず、主導権を握られた。エースの菅原(3年)の強烈な攻撃も阻まれる場面が目立ち、苦しい展開に。主将の谷や島津(いずれも3年)の3枚ブロックに加え、桂(3年)の速攻などで粘るものの、20-25でセットを落とした。 第2セットで谷は「自分たちはチャレンジャー。ミスを恐れず、どんどん挑戦していこう」とチームを鼓舞した。桂が「絶対に抑える」と跳んだブロックが決まるなどし、序盤に流れをつかむ。 同校吹奏楽部による大迫力の「美爆音」が会場に響く中、「相手の高いブロックが常に2枚だったので、間のコースなどを狙った」という菅原の攻撃も決まり始めた。だが、ミスなどが響いて中盤に逆転を許してしまい、力尽きた。
鈴木明典監督は試合後、「準備してきたことを出せなかった。多くの攻撃パターンを見せることはできたが、終盤のサーブミスなどが響いた。一からバレーボールを見つめ直す」と語った。(松崎翼)