60歳を超えると収入ダウン… 60歳以上の高年齢者の就労を支援する主な「3つの給付金制度」の概要
高年齢求職者給付金
(3)高年齢求職者給付金は、65歳以上の「高年齢被保険者」が離職した場合に、積極的に求職活動を行うことを前提として支給されるものです。いわゆる、65歳以上の方の雇用保険(基本手当)に該当する給付金です。 支給申請の際は、雇用保険の基本手当と同様に、求職者自らがハローワークで手続きを行います。ただし、受給期限は離職日の翌日から1年間であるため、早めに手続きを進めることが重要となります。 高年齢被保険者(65歳以上)の受給要件は、「離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること」と「失業の状態にあること」の全てを満たしている必要があります。 高年齢求職者給付金は再就職を目的としているため、家事や学業に専念する方や自営を開始する方、雇用保険の被保険者とならない短時間就労のみの方の場合などには、受給対象とならない場合があるため、注意が必要です。 ハローワークでの審査を通った場合、日数分(被保険者期間が1年未満の場合は30日分、1年以上の場合は50日分)の基本手当に該当する金額が、一括で支給されます。 ちなみに、高年齢求職者給付金は、年金と併給することができます。さらに、受給できる回数や年齢に上限がないため、65歳以上で受給要件を満たせば、何度でも受給できます。
まとめ
高年齢者が雇用継続や再就職することを支援する給付制度は、基本的には雇用保険の被保険者の年齢に応じたものが3つあります。この3つは名称が似ているため、混同しないよう気を付けてください。 本記事では、給付金制度の概要のみを記載しましたが、実際の受給額や必要となる手続きなどの詳細については、ハローワークなどで事前に確認するようにしましょう。なおこれらの給付金については、所得税等の課税対象とはならないため、確定申告する必要はありません。 出典 厚生労働省 高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について 厚生労働省 Q&A~高年齢雇用継続給付~ 厚生労働省 ハローワーク 離職されたみなさまへ<高年齢求職者給付金のご案内> 執筆者:高橋庸夫 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部