石川の手を借りることなく快勝を収めたペルージャ。写真提供： Sir Susa Vim Perugia

　現地11月19日、バレーボールの欧州クラブ王者を決定する2024-25シーズンCEVチャンピオンズリーグ（CL）で本戦４回戦グループステージの第２戦が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属するシル シコマ モニーニ・ペルージャ(大会担当スポンサーをクラブ名に表記)は、フランスリーグのサンナゼール・バレーボール アトランティックとアウェーで対戦。セットカウント３－０（25-17、25-20、25-13）のストレートで初戦から２連勝を飾った。 【動画】ペルージャが快勝を収めたCL２戦目サンナゼール戦ハイライト 　ペルージャが会場のあるサンナゼール入りしたのは前日。空路でローマからパリまで約２時間の後、乗り換えて西部のナントまで約１時間、さらに陸路で１時間弱と大移動を要して一戦に挑んだ。先発は、司令塔がイタリア代表シモーネ・ジャンネッリ、ミドルブロッカー（MB）は同代表ロベルト・ルッソとアルゼンチン代表アグスティン・ロセル、オポジット（OP）チュニジア代表ワシム・ベンタラとリベロ（L）が元イタリア代表マッシモ・コラチ。アウトサイドヒッター（OH）はウクライナ代表オレフ・プロツニスキーとポーランド代表カミル・セメニウクを起用し、CL初戦と３日前のリーグ戦でフル稼働し、古巣ミラノとの対戦を控える石川を休養させた。 　サンナゼールは、レギュラーシーズン７位でプレーオフに出場してフランスリーグを制したメンバーが今季も主力を担う。リーグ戦は８節を終えて現在４勝４敗で９位だが、CLでは、ペルージャの首位争い候補と目されたハルクバンク・アンカラとの初戦で、フルセットの末にマッチポイントを３度しのぎ勝利。米国代表経験のあるOHジョーダン・エバートとOPアンリ・レオン（フランス）が試合最多得点を記録する活躍を見せた。 　 　油断できない相手との対戦でペルージャは、序盤にミスが目立ったサーブが安定し始めると難なくセットを先取。第２セットはレセプションで精彩を欠く場面が見られるも、３連続ブレークで食らいつく相手をジャンネッリとプロツニスキーのエースで終盤に振り切り白星に王手をかけた。 　そして、３セット目には、開始から間もなくサーブ＆ブロックを炸裂させ、本領を発揮。ジャンネッリの多才なセットで攻撃陣が次々と得点を重ね、石川の手を借りることなく快勝を収めた。初戦でチェコ共和国王者、この２戦目でフランス王者を倒したペルージャは、日本時間12月５日午前０時開始予定の第３戦でトルコ王者のハルクバンクと激突する。 　第２戦では、ペルージャのほかに参戦中のミラノとモンツァも２連勝。イタリア勢がそれぞれのプールで揃って首位につけている。 　ペルージャの次戦は、リーグ前半第９節（日本時間11月25日午前２時開始予定）。石川が昨季まで４シーズン在籍したアリアンツ・ミラノと、国内最大規模のアリーナ『ユニポル・フォーラム』でのアウェー戦に臨む。試合を控えた現地22日にペルージャ本拠地で会見に出席する背番号14が、古巣との対戦を前に何を語るのか注目したい。 構成●THE DIGEST編集部