「タバコをのむ」は正しい? 日本語表現に大学教授が言及 地域や世代によっても違いが…
「今でも使う」「聞いたことがない」人によってさまざま
リプ欄の反響を受け、平岡さんはさらにアンケートを実施。「タバコを喫む」という表現について、「今でも言う・聞く」か「聞いたことはあるが、今は使わない」か「聞いたことがない」かについて、Xユーザーに向けて質問したところ、こちらにも多くの方からの反響が。 「聞いたことがあるが今は使わない」という方が約60%といちばん多かったものの、「いまでも言う・聞く」「聞いたことがない」の回答者もそれぞれ20%ほどあり、回答が分かれる結果となりました。 平岡さんにお話を聞きました。 ――平岡さん自身は、「たばこを喫む」という表現を聞いたことが? 平岡さん:明治生まれの祖父が言っていたのですが、彼が亡くなって以後は、私自身は耳にはしていないので、1990年ごろまでかと思います。私自身は煙草を吸わないので、使う機会は少ないですが、「喫む」ではなく「吸う」と言っていました。 ――リプ欄でも多くの反応がありました。 平岡さん:現在でも使うという人が結構いたのが印象的でした。正確に分析はしていませんが、東北地方と北海道が多かったように思います。 ――「弁当をつかう」、「茶をしばく」といった言い回しを紹介された方もいましたね。 平岡さん:「弁当をつかう」は使ったことはありません。「茶をしばく」は、高校生の頃、おもしろ半分に仲間うちで使ってましたが、それ以外では使っていなかったです。 ――平岡さん自身は喫煙についてどう思いますか? 平岡さん:タバコが遺伝子の変異を起こす仕組みは明確で、発がん性が高いので、無くすべきものと考えます。うちの大学は構内全面禁煙で、喫煙ブースが所定の場所にあります。これが公共施設の標準ではないかと思います。 ◇ ◇ 「喫煙(タバコを喫む)」について、言葉の文化という点で興味深いお話をされながらも、生命科学の専門家の観点から、それ自体には厳しめの見解も示された平岡さん。 喫煙をされる方は、自己責任という自覚をもちつつ、周囲への配慮を忘れずに、分煙等のルールやマナーを守ることが大切ですね。 平岡さんは、現在大阪大学の“細胞核ダイナミクス研究室”にて、染色体と細胞核の構造と機能を研究されています。 「染色体がどのように細胞核内に収納され、細胞機能を調節して個体の生命を維持し、次世代に遺伝情報を継承していくかを理解することが目標です」(平岡さん) (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))
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