心不全で緊急入院の患者に医師が薬を処方し忘れ、その後不整脈で死亡…病院は直接の因果関係否定
大阪府豊中市の市立豊中病院は17日、心不全で緊急入院した患者に、医師が薬を処方し忘れるミスがあったと発表した。患者はその後、不整脈で死亡したが、直接の因果関係はないとしている。 発表によると、患者は以前に同病院で両側副腎を切除する手術を受けた後、内分泌・代謝内科に通院してステロイドの処方を受けていた。心不全で緊急入院した際、患者はステロイドを持っていなかった。循環器内科から心不全の治療に必要な別の薬を出したが、ステロイドが漏れているのに、当直医やその後の担当医も気づかなかった。
患者に発熱などが続いたことから、ステロイドが処方されていないのに気づいた。そのため、ステロイドの投与を試みたが、患者は致死性不整脈を発症し、11月29日に死亡した。 同病院は検証の結果、直接の因果関係は否定しているが、「救命に影響を与えた可能性はある」として患者遺族に謝罪した。今後は、医師や薬剤師など複数の医療従事者で、服用している薬を確認する体制を整え、再発防止に努めるとしている。