【Q&A】「SACO」って何? 普天間“返還合意”から25年
Q:返還はどれくらい進んだの?
米軍北部訓練場の過半(約4000ヘクタール)をはじめ、6施設についてはSACO合意に沿って返還や運用変更が済みました。一方で、普天間飛行場や那覇港湾施設(那覇軍港、57ヘクタール)など、いまなお返還時期の見通しがたっていない施設もあります。 【返還進捗あり】 ■「北部訓練場」の過半返還(国頭村など。約4000ヘクタール) ■「安波訓練場」の全面返還(国頭村。約480ヘクタールと、水域だと約7895ヘクタール。米軍との共同使用の解除(※)) ■「ギンバル訓練場」の全面返還(金武町。約60ヘクタール) ■「楚辺通信所」の全面返還(読谷村。約53ヘクタール) ■「読谷補助飛行場」の全面返還(読谷村。約191ヘクタール) ■「瀬名波通信施設」の全面返還(読谷村。約61ヘクタール) (※)安波訓練場は、SACO合意以前は年間25日を上限に、米軍が使用できることとなっていた。 【返還未完】 ■「普天間飛行場」(宜野湾市。約480ヘクタール) ■「キャンプ桑江」の大部分返還(北谷町。約99ヘクタール) ■「牧港補給地区」の一部(浦添市。約3ヘクタール) ■「那覇港湾施設」(那覇市。約56ヘクタール) ■米軍住宅の統合(キャンプ瑞慶覧など)
Q:沖縄にはどれくらい米軍施設が集中しているの?
「 国土面積の約0.6%しかない沖縄県内に、全国の約70.3%の在日米軍専用施設・区域が依然として集中しています」 防衛省のホームページにはこう記されています(21年4月現在)。SACO合意が発表された当時、沖縄の在日米軍専用施設は全国の約75%を占めていました。SACO合意で対象となった11の米軍施設の返還が全て実現した場合、その割合は約70%に減ることになります。 しかし、依然として多くの米軍基地が集中する状況は変わりません。さらに、SACO合意でうたわれた米軍施設の返還には、軍事機能を維持するため県内の別の場所に移設する、という条件付きが多いため、抜本的な負担軽減にはつながらないとの見方が沖縄側にはあります。