「辻元清美」参院議員「政治とカネ」批判のブーメランリスク
懲役2年・執行猶予5年
先の衆院選で躍進した割には影が薄い立憲民主党の中にあって存在感が際立っているとされるのが代表代行の辻元清美参院議員(64)。自民党の政治とカネの問題に切り込んで声高に自説を訴え、論客として振舞う姿勢には共感の声もあがる一方で、「そもそも辻元さんがあれこれ言えばそれだけ過去の実刑判決を持ち出されて物議を醸す可能性が高まるのではないか」などとブーメランを懸念する向きも少なくないという。 【決定的証拠写真】ホテルに入っていく広瀬氏と男性 恋人のように手をつなぐ場面も
まずは辻元氏の経歴を簡単に振り返っておこう。環境NGO「ピースボート」を立ち上げるなどした後、1996年9月の衆院解散を受け、社会民主党から比例近畿ブロックで出馬し、初当選して政界入りした。2000年の衆院選では大阪10区から同党公認で出馬して再選を果たし、政策審議会長に就任した。 その後の2002年、土井たか子党首の元秘書の女性らと共に秘書給与詐欺容疑が浮上して議員辞職。その後に逮捕・起訴された。勤務実態のない政策秘書を採用し、国から支給される秘書給与の一部を流用するという事件で、懲役2年・執行猶予5年の有罪判決を受けた。
“赤ベンツ不倫”の広瀬参院議員も
辻元氏は当時、議員経験が浅かったことから同情する向きもいたのだが、約1840万円の公金をだまし取ったのは事実。しかも釈明会見ではウソの説明をしていたことも問題視された。この事件は社会民主党の勢いを大きく削ぐことにもつながった。 今年8月、“赤ベンツ不倫”として話題となった自民党の広瀬めぐみ参院議員が公設秘書の給与を詐取した罪で在宅起訴されたことでかつての辻元氏の事件を思い出した方も少なくなかったのではないだろうか。広瀬氏は離党し、議員辞職した。 辻元氏の話に戻ると、事件発覚直後には、「介護ヘルパーの勉強をしている」とされたこともあったが、政界復帰への動きは早かった。執行猶予期間中の2004年には無所属で参議院選挙に出馬。判決からわずか5カ月のことであった。 この時は落選したが、翌年の衆議院選挙で当選し、晴れて政界復帰を果たす。民主党が政権奪取した後には連立を組む社民党から国交副大臣に就任。その後に社民党を離党して民主党に入党し、それ以降も大阪10区で衆院選への挑戦を続けたが、2021年に落選し、翌22年の参院選で立憲民主党から比例代表で出馬し、当選。現在は代表代行の座にある。 転落から復帰へのスピードは辻元氏の有能さゆえだろうか。