計量に失敗したビネシュ。試合当日の計量は相当にハードなようだ(C)Getty Images

　衝撃の“当日失格”だ。 　去る現地時間8月6日、パリ五輪レスリング女子フリースタイル50キロ級1回戦で東京大会金メダリストの須﨑優衣を破り、そのまま決勝まで勝ち上がっていたビネシュ・フォガト（インド）だが、サラ・ヒルダーブラント（米国）との頂上決戦を控えている現地時間7日朝にまさかの計量失敗。「体重超過」で失格となった。 【画像】選手から不満噴出！ エアコンなしの質素なパリ五輪選手村の全容をチェック 　一体、五輪出場のレスリング選手たちはどのように体重調整を行っているのか。リオ五輪の女子48キロ級で金メダルを獲得した登坂絵莉氏は同日、自身のXを更新。「女子50kgVINESH（インド）が本日の計量で失格。須﨑選手は敗者復活戦なしで3位決定戦進出です」と今回のニュースに反応した上で、具体的な試合日の流れを解説している。 　まず同投稿では、「1日目 計量→1回戦から準決勝 2日目 計量→決勝や敗者復活戦 と2日間とも計量します」と書き始めた登坂氏。「1日目の計量後に 食事をして水分を摂ってリカバリーして 試合をします」「翌日の試合が決まったら 試合後に増えた体重を規定の体重まで落とすために、また走ったり練習したりします」と説明した。 　別のポストでは、現役時代の経験を振り返り、「選手によって異なりますが 私の場合は1日目が終わってから 1.5kg前後体重を落としていました」とコメント。「リオオリンピックまで行われていた 前日計量に比べて試合当日の体重差がない分 フェアではありますが 減量の多い選手にとっては過酷です」とも伝えており、かなり大変なプロセスのようだ。 　思わぬ形でメダル獲得を逃すことになったビネシュ。インド国内でもさまざまな声が上がっており、しばらくその余波は続いていきそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]