【花粉症2024】もう始まっている?医師に聞いた2024年の花粉症対策とは?
今日からできる花粉症対策のセルフケア
■外出時の花粉症対策 ・花粉情報をチェック:花粉が多く飛びやすい条件は、晴れや曇り、気温が高い、湿度が低い、やや強い南風が吹き北風に変化、前日が雨の日などです。花粉対策を十分にして出かけましょう。 ・午後1~3時の外出は控えめに:花粉飛散が多いのは、午後1時~3時頃です。その時間帯の外出をなるべく控えるだけでも違います。 ・外出時は防備して:メガネ、マスクでかなり防げます。さらにできればマフラーをつけ、コートはツルツルした花粉がつきにくい素材にします。髪の毛にもつきやすいので、帽子などで防御しましょう。 ・玄関でシャットアウト:衣服やペットについた花粉は、玄関外で十分に払ってから、玄関を開ける習慣を。 ■家の中での花粉症対策 ・窓を閉める:花粉の飛散が多いときは、窓を開けないでシャットアウトしましょう。換気をするときには、花粉がやってくる前の早朝か夜に。網戸やカーテンを閉めたままにします。 ・掃除はこまめに:掃除機はこまめにします。フローリングは、拭き掃除を行うとさらに効果的です。 ・洗濯物や布団は外に干さない:洗濯物は部屋干しにします。部屋の加湿にもなって一石二鳥です。 ・空気清浄機と加湿器を使う:リビングなど空気が舞うところには、空気清浄機を。寝室では加湿器を使って、湿度を50%程度に保ち、のどや鼻の乾燥を防ぎましょう。 ■就寝時の花粉症対策 ・入浴で花粉を流す:入浴やシャワーは朝ではなく、花粉の時期は寝る前にしっかりと。花粉をしっかり洗い流してからベッドに入りましょう。 ・枕元の花粉を拭き取る:花粉を吸い込まないように、枕まわりをウエットティッシュやタオルで拭き取ってから寝ましょう。 ・加湿をする:室内に漂う花粉は、加湿器で重くして下に落とせます。就寝中はベッドの近くにも置いて。 ■花粉症対策になる生活習慣 ・帰宅後は、すぐに洗顔とうがいを:体についた花粉は、すぐに洗い流すことが基本。毎日の習慣にしてください。コロナ対策にもなります。 ・人工涙液目薬で目を洗う:目のかゆみは、水道水ではなく、防腐剤の入っていない人工涙液という目薬で洗います。 ・スギ花粉と関連する食材(トマト)は要注意:スギ花粉症の人はスギ花粉とタンパク質が似ているトマトなどを食べると、症状が出ることもあります。 ・腸内環境を整える:腸内細菌叢が乱れていると花粉症が悪化する人もいます。腸活は、花粉症対策にも大切です。 増田:花粉症対策は、セルフケアがかなり有効だということがわかりました。花粉を避ける生活を工夫していこうと思います。先手必勝。症状がひどくなる前の対策が大切ですね。次回は花粉症の新しい薬について、大久保公裕先生に引き続き伺います。 日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野教授 大久保公裕(おおくぼきみひろ)先生 日本医科大学卒業、同大学院耳鼻咽喉科卒業後、アメリカ国立衛生研究所留学、日本医科大学医学部講師、准教授を経て、2010年より教授。花粉症、特に舌下免疫療法など新しいアレルギー性鼻炎の治療、研究を進めている。著書に『シリーズ専門医に聞く「新しい治療とクスリ」4 花粉症』(論創社)ほか多数。 取材・文/増田美加 イラスト/大内郁美 企画・編集/木村美紀(yoi) 女性医療ジャーナリスト 増田美加 35年にわたり、女性の医療、ヘルスケアを取材。エビデンスに基づいた健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。著書に『医者に手抜きされて死なないための患者力』『もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択』ほか