結婚、右WB…堂安律が26歳に「リツがやってのけた!」ドイツ恩師も驚く“レバークーゼンだけじゃない”学び「内田さんと長友さんの場合は」
オマエのそういうところを直して、育てたい
そもそも、シュトライヒ監督は堂安の得点力を誰よりも買っていた。 例えば、昨シーズンのレバークーゼン戦。ニアサイドで多くの選手がおとりになり、ファーサイドでフリーになった堂安が押し込む形を監督は指示。果たして、堂安は見事にゴールを決めた。 フライブルクはここ何年もセットプレーからの得点数でリーグを独走してきた。そして、それほどの強さを誇った要因が、入念にデザインされたCKだ。とはいえ、堂安の身長は172cmとかなり小柄。身長の高さだけなら、堂安がCKの際にゴール前に入ることなどありえない。それでもシュトライヒ監督は身長ではなく、堂安の得点力を評価していた。だからこそ、意図してそのデザインを組んだのだった。 それとともに――。 堂安がフライブルク加入を決める際の面談でシュトライヒ監督は「俺はオマエのそういうところ(※課題としている部分)を直して、育てたい」と伝えている。
リツがやってのけたことだ!
堂安自身には守備が苦手という意識はなかったが、堂安の持っているポテンシャルを考えれば、攻守両面でもっと成長できるという確信がシュトライヒ監督にはあったのだ。 加入2シ-ズン目の終盤となる今年4月。ダルムシュタット戦で、堂安は右ウイングバックでの守備のタスクをこなしたうえで、決勝点をマークした。高い基準のプレーぶりに、シュトライヒ監督が手放しで賞賛した。 「リツはデュエルの部分でやり方を変えないといけなかった。素晴らしいのは(守備での負担が増えた役割を)彼がやってのけたことだ。興味深いのは、彼が守備における存在感を増していったのと同時に、得点も増やしていったことだよ」 つまり、こういうことだ。 所属クラブでの1年間で、ヨーロッパサッカーのトレンドを吸収しつつ、監督から寄せられた期待のもと、堂安は自身のプレーをアップデートさせたのだ。
堂安は“ザック時代の長友・内田”からも学ぼうと
それだけでも大いに意味がある。ただ、それで終わりではなかった。 彼はザッケローニ時代の日本代表からも、学んでいる。 シーズンが終わり、代表活動に入ってからは、尊敬する長友佑都から学んだ。たとえば、2014年ブラジルW杯を目指すチームを指揮していたザッケローニ監督のもとでの3バックの取り組みについて。 長友はこう振り返っている。 「『この監督のときには、こういう戦術があったよ』とか、そういう話は(普段から)細かくしています。今回も3バックを試しますけど、『ザッケローニの時はこういう感じでやっていた』よと」 そこで興味深いのは、長友が満を持して当時のエピソードを堂安に説明したわけではなかったこと。長友はいつも通り、チームの成長を願ってコミュニケーションを取ったつもりだったという。 貪欲な堂安は、長友のアドバイスに対して熱心に耳を傾けたのち、こんな風に分析していた。 「今までの5バックの考え方だと、(中央にいる)2シャドーが走ったことで空いたスペースにウイングバックが入っていないんです。ザッケローニ監督が3-4-3をやったときにも、内田(篤人)さんと長友さんの場合は、コントロールするために入っていかなかったみたいなので……」 だからこそ、試合前から意識していた。 「ウイングバックだったとしても、入るべきところに入ることを意識したいなと思います」 そして、シリア戦でもゴールを決めたのだった。あれは、長友を通じてザッケローニが指揮を執った時代から学びを得たからことで生まれたゴールでもあるのだ。
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