メディカル給食の資質向上を目指す「治療食等献立・調理技術コンテスト」が大阪で開催
献立を作成した管理栄養士の高花栞鈴(かりん)さんは「女性らしい華やかさや色彩を意識して献立を作った。おうちでも簡単にできるよう工夫した」とコメントした。 チームは多忙な仕事の合間を縫って、10回以上練習を行い、盛付も改善に改善を重ねたという。管理栄養士の郡司眉佳さんは「献立も、調理も、素敵なものになるよう頑張ってきたけれど、チームワークが一番大事だ。皆の力でここまでこれた」と振り返り、「頑張ってきた力を全部発揮した。今まで支えてくれた皆さん、ありがとうございました」と感謝の言葉を綴った。 なお、厚生労働省医政局長賞は、治療食部門でイフスコヘルスケア、一般食部門でトーカイフーズ、行事食部門でグリーンハウスがそれぞれ受賞した。一般食部門のテーマは「長期入院している小児が家族で一緒に楽しむ記念日の食事」。行事食部門のテーマは「有料老人ホームで大阪・関西万博を楽しむお弁当」。 審査員を務めた厚生労働省 医政局地域医療計画課 医療関連サービス室の武田豊室長は「すごく技術が高く、甲乙がつけがたく審査員泣かせの内容だった」と述べ「患者給食の取り巻く状況は急速に変化している。これからも患者さんの治癒や病状の改善等質の向上に尽力してほしい。人材不足や物価高騰もあり、日頃から苦労されていると思うが、引き続き医療の向上に努力をお願いしたい」と期待をかけた。 協会の平井英司会長(日総代表取締役)は「皆さんの調理は本当に美しかった。絵になるものだった。今回感じた学びや難しさを各事業所に持ち帰り、また成長してもらえたらうれしい」と述べた。 協会は設立35周年を迎える。2024年5月時点で、正会員数228社、賛助会員62社。給食受託件数は病院及び診療所4,604ヶ所、特別養護老人ホーム等の老人介護施設7,832ヶ所、その他の福祉施設2,039ヶ所で合計14,475ヶ所。病床数は合計約139万5,000床で、2019年と比べて11万床ほど伸長している。
食品産業新聞社