女子１５００メートルで優勝した高木美帆

◆スピードスケート◇全日本距離別選手権（２５日、長野市エムウェーブ） 　２６年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンが開幕し、女子１５００メートルは世界記録保持者の高木美帆（ＴＯＫＩＯインカラミ）が１分５５秒４０で９年連続９度目の優勝を飾った。 　９連覇は１９９９年から２００７年に達成した田畑真紀に並ぶ大会最長記録。高木は「ずっとひたむきにレースに取り組んできた結果。あまり自分の中で連覇ということは意識していないけど、この会場で９回、こういうふうにレースができているということはうれしく思います」と積み重ねた数字を受け止めた。 　今季初戦を優勝で滑り出し、結果には一定の評価を与えたが、タイムは満足していない。「（１分）５５秒というタイムは、悔しいなという気持ちはある。ここ（長野市エムウェーブ）での自己ベストにもほど遠い。この大会で最低でも５４秒を出したい気持ちはあった」と悔しさを見せた。 　レース直後から改善点が明確になっていることは前向きな材料だ。最初の３００メートルからの加速に力を使い、後半にペースを落としたことなどを反省材料に挙げ「滑っている感覚の中で自分が改善していきたい場所だったり、次はもっとこうした方がいいなっていうようなことは感じられている。伸びしろのない５５秒ではないと思っている」と自己分析した。 　来季のミラノ五輪を見据え、今季を挑戦できる最後の１年と位置付け、試行錯誤を続けている。この種目での年内のＷ杯４大会の代表入りも確実にし「１５００メートルで試せる機会がまたできるので大いにチャレンジしていきたい」と意欲。２６日は試合日程やコンディションを考慮して５００メートルは棄権を決めたが、３０００メートルに出場予定。「ここ数年は３０００メートルでしっかり走ってない。チャレンジャーとして、強い気持ちで挑みたい」と表情を引き締めた。