韓国・サブスク経済が家電市場を変革…レンタル拡大、2025年には100兆ウォン規模へ
【09月01日 KOREA WAVE】過去には高価な家電製品を購入する際、一度に費用を支払い、長期間使用することが一般的だった。だが最近、少ない初期費用で手軽に製品を利用できるレンタルサービスが注目されている。 実際、韓国の代表的なレンタル家電企業のアカウント数は増加し続けている。代表企業であるコーウェイは、今年第2四半期の国内レンタルアカウント数が649万件に達し、前年同期比で3.7%増加した。ククホームシスは、昨年末時点で前年比10.9%増加し、274万件を達成した。LG電子では、韓国の家電売上高に占めるサブスクリプション(レンタル)比率が昨年の15%から今年は20%を超え、主力事業として浮上している。 レンタル市場の成長とともに、従来の主力製品であった浄水器・ビデなどに加えて、さまざまな品目が追加されている。生ゴミ処理機や衣類管理機、マッサージチェアなど、さまざまなブランドがレンタル市場に参入している。 生ゴミ処理機は、長期間の猛暑や突然の雨など異常気象が続く中で、室内生活が拡大するにつれて注目を集める家電製品だ。生ゴミ処理機の機能が高度化する中で高価格帯が形成され、レンタルは合理的な消費を支援する選択肢となっている。 ビルトイン食品廃棄物処理機ブランド「クェゾン」は、特殊粉砕カッター、BLDCモーター、乾燥ファンモーターなど独自の技術を駆使して、電力使用の最小化、騒音、下水道配管の詰まり問題を解決した製品だ。釜山(プサン)の高級マンション「ザ・ビーチ・プルジオ・サミット」や、大邱(テグ)の「センターラル・エリーフ」、三山(サムサン)1地区の「ブラウンストーン・マンション」など、プレミアムマンションに供給された実績がある。 クェゾンは、初期費用が負担となる消費者が手軽に製品を体験できるよう、レンタルサービスを提供している。レンタル期間中は無償のアフターサービス(AS)を保証し、期間終了後には製品の所有権が使用者に移転される。 毎日着る服に染みついた臭いの脱臭や、生活シワの改善など、衣類管理に悩む消費者が増える中で、この製品群にもレンタルが導入された。LG電子は、72カ月の契約に基づき、一定のレンタル料で衣類管理機「スタイラー」を利用できる商品を展開している。ケアシップが含まれたサブスクリプションサービスを通じて、フィルターや消耗品の交換、製品性能の点検、管理が難しい給排水タンクと機械室の入口の洗浄など、専門家によるケアサービスを受けることができる。 LG電子の衣類管理機「オールニュースタイラー・オブジェコレクション」は、衣類のシワを除去するのに優れたハンディ型スチームアイロン「ビルトイン高圧スチーマー」を搭載しているのが特徴だ。その場で回転する「ツイストモーション」により、埃をより効果的に除去する「ダイナミックムービングハンガー」も採用されている。 疲労回復に役立つマッサージチェアも高価な家電製品の一つであり、購入をためらう消費者のためにレンタルサービスが提供されている。ヘルスケアブランド「コジマ」は、今年5月からテレビホームショッピングを通じて長期分割形式でマッサージチェアのレンタル販売を開始し、最近ではネイバーショッピングを通じてレンタルチャネルを拡大した。 現在、コジマのネイバーブランドストアでは、独自のレンタル商品「キングダムダブル」や「ウディ」をはじめ、主要なマッサージチェア製品を60カ月の長期レンタルで利用できる。レンタル期間中に消耗品の交換を除く無償ASを提供しており、分割金を完済すれば所有権が使用者に移転される。 レンタルは一種の「サブスクリプション」方式の消費形態を提案し、市場のトレンドを変化させている。KT経済経営研究所によると、2020年には40兆ウォン(約4兆4000億円)規模だった国内レンタル市場は、2025年には100兆ウォン(約11兆円)まで成長する見通しだ。 業界関係者は「最近ではコンビニエンスストアでもサブスクリプション商品を提供するほど『サブスクリプション経済』が私たちの日常に浸透している。従来の主力製品であった浄水器などのほか、定期的な管理が必要な高価な製品を中心にビジネスモデルを拡大する傾向がある」とみている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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