【自民党総裁選】候補者9人 演説でいちばんカンペを見たのは誰?…2位 上川陽子氏143回、1位 “首相大本命” は他の追随許さぬ200回超え
日米ともに、新たなリーダーを決める政局が白熱している。アメリカでは日本時間9月11日、カマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領が直接対決となるテレビ討論会で火花を散らした。論戦の内容はさておき、注目を集めたのが討論会のルールだ。 【写真あり】「カンペ確認221回」2位に大きく差をつけた “首相大本命” 「おもなルールとして、無観客で制限時間90分。質問内容は事前に知らされず、両陣営のスタッフとの相談も禁止とされていました。さらに驚くのは、資料やメモ、カンペ(カンニングペーパー)の類はいっさい持ち込み不可ということ。 大統領にふさわしい政治家かどうか、記憶力も含めて試される厳格さは、実にアメリカらしいと感じます。カンペがダメとまでは言いませんが、頻度が多すぎると、国際社会ではマイナスポイントと捉えられる場合もあります」(政治担当記者) では、自民党総裁選まっただなかの日本はどうか。 総裁選が告示された9月12日、出そろった候補者9名の立会演説会がおこなわれた。横一列に並んだ候補者たちが、各10分の持ち時間で臨んだ演説では、経済対策、政治資金の透明化、選択的夫婦別姓制度の導入など、さまざまな争点に話が及んだ。 本誌が注目したのは、それぞれがカンペを見る回数だ。候補者9名の誰がいちばんカンペを見たのか――。以下に、回数をカウントした結果を報告する。 まず、ぶっちぎりのNo.1は、大方の予想どおり、小泉進次郎元環境相。総計221回の “カンペ記録” は2位以下を大きく引き離し、他の追随を許さないレベルだ。 「進次郎さんは、出馬会見でも、カンペの読みすぎが話題になりました。私も数えてみましたが、質疑応答を除く演説部分の約35分で、実に657回もカンペに目を落としていました。 以前、テレビ番組のインタビューで政治姿勢について問われ、『メディアに向かっているとき、一語間違えたら死ぬなと思う』と発言していた進次郎さんですが、間違いを恐れるあまり、カンペ偏重になってしまったのかと勘ぐってしまいます。 カウントする際、進次郎さんが一語ずつのペースで異常にカンペを見るため、瞬きできず、ドライアイ状態になってしまったほどです」(同) 続く2位は、上川陽子外相で143回。高市早苗経済安全保障担当相と並んで、初の女性総理の期待がかかるが……。 「カンペがないと答弁できない政治家だらけのなか、群を抜いてアドリブ下手なのが上川外相。生真面目な性格で、実務能力には一定の評価もありますが、ちょっとカンペに頼りすぎですね。 出馬会見では一度もカンペを使うことなく堂々と話していただけに、立会演説会の場では悪目立ちしてしまいました」(同) 3位から7位は、まとめて羅列していこう。 3位は、自民の “若手ホープ” として急浮上した小林鷹之前経済安全保障担当相で61回。4位が茂木敏充幹事長の55回、5位が高市早苗経済安保相の21回。6位タイとなった18回を記録したのが、河野太郎デジタル相、加藤勝信元官房長官の2人だ。 「若手からベテランまで “舌戦” 経験豊富なツワモノ候補者たちで、これぐらいの回数だとカンペを見ているのも気になりません。 ちなみに、高市氏は出馬会見で、候補者中、最長となる1時間1分も演説しましたが、このときのカンペ回数は390回。表情と身振り手振りが豊かなので、演説上手という印象です」(同) さて、最もカンペを見る回数が少なかったのは誰か。 ズバリ、9位は林芳正官房長官の総計2回。各メディアの世論調査で人気トップの石破茂元幹事長は、総計5回で8位という結果だった。 「政界きってのディベート巧者である石破氏と、政府の要職を歴任してきた林氏。両者とも、カンペを使わず国民に訴えかける演説は説得力があり、さすが重鎮と唸らされます」(同) カンペ回数と政治家の能力が、単純に比例するわけではないが……なるべく手元に目を落とさず、自分の言葉で語りかけてほしいものだ。
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