あの東宝が新人発掘、育成⁉ 「リターンよりも投資」若手起用「GEMNIBUS」の本気度
連日舞台あいさつ
さて「GEMNIBUS vol.1」、簡単に4作を紹介すると――。 「ゴジラVSメガロ」の上西琢也監督は、映像製作会社「白組」に所属するCGディレクター。第1回クリエイターズ・オーディションで入賞。ゴジラのバトル場面を自作しYoutubeなどで公開してきた。「ゴジラVSメガロ」はYoutubeで公開した作品に磨きをかけた、怪獣バトルものである。 「knot」の平瀬遼太郎監督は22年のTikTok TOHO film Festivalの入賞者。CMなどを手がけている。「knot」は行方不明になった息子を捜すうちに、父親の過去が明らかになっていくホラー仕立ての物語。 「ファーストライン」はアニメ。ちな監督は東宝傘下のTOHO animation STUDIOに所属するアニメーターだ。ベテラン監督から大事なパートを任されたアニメーターの奮闘を、伸び伸びとした絵で表現した。 「フレイル」は、TikTok TOHO Film Festivalで入賞した本木真武太監督によるファンタジー。本木監督はスマートフォンの縦型画面を使った映画を多く手がけ、国内外で受賞実績を重ねている。高齢者が高校生に戻れるVRアプリ内で、ゾンビとの闘いをコミカルに描いた。 さすが東宝が見込んだだけあって(?)、4作とも堂々とした作り。東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪・TOHOシネマズ梅田で6月28日から7月11日まで公開。2週間は連日、舞台あいさつを行うという。未来の巨匠の誕生に立ち会えるかも。
ひとシネマ編集長 勝田友巳