現代版「ゴールデン・ガールズ」が建てた、ともに年齢を重ねていけるシェアハウスをのぞいてみた(海外)
ただ、共通点もある
この家で年齢を重ねていくつもりの3人にとって、アクセスのしやすさはこの家のデザインの重要なテーマだった。 家の中も外も段差は最小限に抑え、ドライブウェイと玄関の間もなだらかなスロープになっている。玄関ポーチは2つともメインフロアと同じ高さだ。 カーペットは敷かず、照明のスイッチは使いやすいように通常よりも低い位置に付けた。寝室のクローゼット、ランドリールームやパントリーは車椅子でもアクセスできるだけの十分な広さがある。 バスルームも同様で、安全かつ快適に入浴できるよう手すりやシャワーベンチも付いている。
共有スペースも重要だった
3人が"つながり"を感じつつ、必要な時はプライバシーを確保できるようにすることが重要だったとジガさんは話している。 「コミュニティーと個人のスペースを尊重したデザインを生み出すことが課題でした」 そのために、ジガさんはそれぞれの寝室に専用のパティオと庭を作り、視覚的に隔離された感覚をもたらした。 3人が集まりたい時は「オアシス」と名付けた鳥やリスの餌台を置いた屋外エリアや、共有の自然を見渡せる場所といった共有スペースに集まることができる。
2つの建物の間にある2階建ての屋外パティオが見晴らし台になっている
大きなリアポーチは同じ高さでつながっていて、1階は屋根付きのパティオのような雰囲気、2階は見晴らし台になっている。 見晴らし台は3人のお気に入りの場所だ。ここから野生動物を探したり、家の周りにそびえ立つオークの木越しに夕日や朝日を眺めたりして楽しんでいる。 ジガさんは"アクセスのしやすさ"にも配慮して見晴らし台を設計した。この家の所有者たちが高齢になり、移動が難しくなっても、屋外エレベーターを追加すれば手軽に眺望にアクセスできる。
シェアハウスでは3人それぞれが独自の役割を果たしている
ガーデニングが得意なミュリエルさんはこの家の"便利屋"で、必要があればちょっとした屋根の修理までやってしまう。 「浄化槽や軟水システムのメンテナンス方法など、彼女は全てのメンテナンスリストをまとめています。それを日々こなしているんです」とボランティア活動に従事している62歳のミシェルさんは語った。 ミュリエルさんは他にも、このシェアハウスの全体のお金の管理や諸々の支払いも担当している。「わたしはちょっと数字オタクなんです」とミュリエルさんは認めた。 バーゲンハンターに指名されているクリスティーナさんは、このシェアハウスにとって一番お得な買い物ができるよう交渉や買い物を担当している。「わたしは主張したり、じっくり検討したり、より良い価格を見つけようとする人間なんです」とクリスティーナさんは話した。 3人の食事を作ることもあるという。