現代版「ゴールデン・ガールズ」が建てた、ともに年齢を重ねていけるシェアハウスをのぞいてみた(海外)
女性たちは3人で住宅ローンを組み、そのお金でシェアハウスを建てた
LLC(合同会社)や法人を設立する代わりに、3人はジェネラル・パートナーシップを選択し、シェアハウスの平等な共同所有者となった。 最大の難関のひとつは、3人の名前が並んだローンを承認するよう銀行を説得することだった。 「すんなり進んだと思うかもしれませんが、銀行は混乱していました」とクリスティーナさんは語った。 「カップルや個人ではなく、3人という考えが理解できなかったんです」 最終的には、3人で住宅ローンを組むことができた。それぞれの投資を守るために、自分が死んだ時の財産の分配について指示した遺言書を各自用意している。
3人は自宅を売却して、シェアハウス用の土地を購入し、建設資金を調達した
テキサス州にあったそれぞれの自宅を売ることで3人はそれぞれ20万ドル以上を手にし、このお金を使って土地代17万5000ドルを平等に負担した。 かつて酪農場だったこの土地は氾濫原に位置するため、当初の希望価格19万5000ドルから交渉の末、値下げしてもらえた。
3人は"共同生活でありながら自立した暮らし"という自分たちのビジョンを理解してくれた地元の建築家を雇った
3人は、自分たちのプロジェクトの業者を選ぶ際は地元企業を応援しようと決めていた。 「大企業ではなく、質の高い中小企業と仕事をするためなら、少しくらい追加料金を払っても構わないと思っていたんです」とクリスティーナさんは当時を振り返った。
「ティエラ・デ・ディオス」のようなプロジェクトは、ジガさんにとっても初めてだった
こうしたプロジェクトを手掛けるのは初めてだったものの、ジガさんは共同生活やエイジング・イン・プレイス(住み慣れた街で年齢を重ねること)について書かれたものを読んだことがあった。 ジガさんの妻アドリアナさんはインテリアデザイナーで、全てがワクワクするような冒険だったと話している。
プロジェクトの完成までに12カ月かかった
ステークホルダーが多いということは、それぞれの決断について長所と短所を慎重に検討し、コンセンサスを得ることを意味するとジガさんは言う。 「わたしたちとする打ち合わせとは別に、彼女たちは自分たちが望むものについて意見をすり合わせるためのミーティングをやっていました。彼女たちの決定をわたしたちはデザインに反映させたのです」 ジガさんはこのプロセスを教会のような施設の設計になぞらえた。こうした案件ではしばしば、専門の委員会が存在し、複数の意見を考慮しながら進めなければならないという。