感染増加比「3月中旬から継続して100%越え」 専門家「第3波以上を危惧」―東京都
東京都は1日、新型コロナウイルス感染症の都内の「感染状況」と「医療提供体制」について専門家らが分析するモニタリング会議を開催した。会議で、国立国際医療研究センター病院の大曲貴夫(のりお)国際感染症センター長は感染状況について「緊急事態宣言が解除されて最初の週末があったが、主要駅、繁華街、花見の名所等で多くの人出があった。急激な感染拡大への厳重な警戒が必要」と述べた。
大曲氏によると、3月31日時点の都内の新規陽性者数は、7日間平均で約349人であり、前週の約300人を上回った。前の週と比べた増加比で見ると、前回が約102%だったのに対し、今回は約117%に上った。大曲氏は「新規陽性者数は3月8日(時点)の約253人から増加に転じている。その後、増加比は3月中旬から継続して100%を超えている」と継続的に増加傾向にあることを示した。 大曲氏は「この状況が継続すると2週間後には約1.37倍の約1日当たり480人、4週間後のゴールデンウィーク直前には約1.87倍の1日当たり約650人の新規陽性者が発生することになる。増加比がさらに上がると、新規陽性者数が爆発的に増加して第3波を超えるような経過をたどることが危惧される」と訴えた。 東京都の4月1日の新規陽性者は475人(速報値)。