11月は米大統領選など外交日程めじろ押し…〝国民の負託〟得られなかった石破首相、一体どの国の首相が真剣に話をするのか
【ニュース裏表 峯村健司】 衆院選の投開票があった10月27日夜、ニッポン放送の選挙特番「飯田浩司の OK!Cozy up! 総選挙開票スペシャル」にコメンテーターとして出演した。 【写真】「もっと下に…下に」“半ケツ”状態でビラ配りをするボランティア女性 筆者の事前取材で、自民、公明与党が過半数割れする大波乱を予測していた。放送はユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=nvuax7jQzQY&t=15799s)でのライブも合わせて、開票前から6時間にわたる長丁場だったが、途中トイレどころか息をつく間もないほど、緊迫した放送となった。 各党幹部らのインタビューのトップバッターは、開票直後に当確が出た自民党の小林鷹之元経済安保相だった。9月の総裁選で善戦したこともあり、選挙中、全国53選挙区で応援演説をしてきた。その声色には当選の喜びは一切なく、悲痛さすら感じた。 「自民党に対する強い逆風が、終盤戦で突風となって仲間の議員たちに襲い掛かった。党幹部には責任を感じてほしい」 小林氏が「突風」と表現したのは、自民党本部が公示後、「非公認」候補が代表を務める政党支部に活動費2000万円を支給していたことを報じた共産党機関紙「しんぶん赤旗」のスクープのことだ。投開票の4日前の報道とあって、自民党への支持は大きく下がった。 続いて、インタビューに応じた小泉進次郎選対委員長に、この支給を知っていたかどうか尋ねた。 「選対委員長として決裁にかかわっておらず知らなかった。党のガバナンスを改善しなければならないところがあると思う」 小泉氏は与党過半数割れを念頭に「虚心坦懐(たんかい)」を繰り返し、問題点を率直に認めていたのが印象的だった。翌28日、党が惨敗した責任を取って、選対委員長を辞任した。 開票が始まって3時間のところで、石破茂首相(自民党総裁)のインタビューが入った。この段階で、石破首相が「勝敗ライン」に明言していた「自公過半数」を割り込むことが濃厚になっており、進退について尋ねた。 石破首相は「開票が終わる前に言うことは不見識だ」と繰り返すだけで、残念ながら中身のある答えは一切なかった。