かつて「商都」と呼ばれた平塚、とはいえホームセンター多すぎ…なぜ?各店に聞いた
「平塚エリアにこんなにいっぱいホームセンターができて大丈夫でしょうか?」-。平塚市在住の50代男性から「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられた疑問。確かに、人口約26万人の都市にしては、カインズ、コーナン、コメリ、ビバホーム、DCM、ユニディ、ロイヤルホームセンター(所在地は隣の大磯町)と少なく見積もって7店舗も…。そのほかホームセンターとうたっていなくても生活用品を販売する店舗はいくつもある。かつて湘南の「商都」と呼ばれた平塚。なぜ、ホームセンターが多く出店しているのか、探ってみた。 【写真でもっと見る】何時間でもいられちゃうかも…さまざまな商品の使い勝手が試せるホームセンターの店内 10月下旬にグランドオープンした「スーパービバホーム湘南平塚店」(同市黒部丘)。JR平塚駅南口近くのJT平塚工場の跡地に開店した。運営するアークランズ(新潟県)によると、総売り場面積は約2万平方メートルとスーパービバホームの中でも2番目の規模を誇るという。東は藤沢市から西は二宮町までを商圏と見込む。 出店のきっかけは、ビバホームのカード会員が平塚、茅ケ崎市では少なく、伸び代がある点という。さらに県内の横浜、川崎といった地域に比べ、地価が安く出店のハードルが低いのも追い風となった。 また同社は特定の地域に集中的に出店する「ドミナント戦略」を展開。近隣では「厚木南インター店」(厚木市酒井)や「小田原国府津店」(小田原市小八幡)がオープンしており、認知度アップを目指しているという。 ビバホーム開店に先立つ7月にはカインズ(埼玉県)が平塚市総合公園近くにカインズ西友平塚店(同市東中原)をオープンさせている。出店理由を尋ねると「都心へのアクセスに優れ、近年人気が高まる湘南エリアの中でも、住宅価格が手頃で子育て世代の人口が増加している地域のため」との回答だった。2019年1月に「コーナン平塚市役所前店」を出店したコーナン商事(大阪市)は「ららぽーと湘南平塚のオープン(16年)から間もないタイミングで今後、さらに人が集まることが予想できた」と強調。市中心部に立地し、駅や市役所、図書館などの人が集まりやすいエリアも決め手になったという。
神奈川新聞社