【祝】アニメ『ザ・ファブル』のOP曲決定!般若が語る“無敵の殺し屋”たちの魅力
“殺し屋の休業生活”という独特な切り口でコアなファンを集める漫画『ザ・ファブル』。 岡田准一主演の実写版映画もヒットし、この春からは待望のアニメ版の放送が始まるが、なんとオープニング曲でマイクを握るのは我らが般若! もともと同作の大ファンである般若が語るファブル愛とOP曲の制作秘話は当然、必読。それでは本連載の記念すべき第10弾、スタート! ※以下『ザ・ファブル』(第一部)全22巻のネタバレあり。
ザ・ファブルのために書き下ろしたOP曲
ついに来ましたよ、『ザ・ファブル』。 長年の『ザ・ファブル』ファンとして言わせてもらうと、「ようやくアニメ化か!」って感じですね。そりゃ間違いなく観ますよ……なんて思ってたら、オープニングテーマ曲のオファーが来たっていう。本当にありがたいことです。 正直うれしかったですね。『ザ・ファブル』は自分の曲でも何回か紹介してるくらい好きなんで。それを知っていてくれたのか、とにかく僕に白羽の矢が立った。もちろん、二つ返事で受けました。 制作は「苦戦するかな~」と思いましたけど、大丈夫でしたね。『ザ・ファブル』を読んでる人ならわかってくれると思うけど、リリックの内容は納得のいくものになっていると思います。
前作『なにわ友あれ』からの大ファン
実は僕、作者の南勝久先生は前作『なにわ友あれ』(※1)から読んでいて、トップレベルで好きだったんです。平成元年あたりの大阪を舞台に、走り屋たちの青春を描いている素晴らしい作品です。 その南先生が現代の話を描くって聞いて……ヤンマガで連載が始まる前日からソワソワして、発売日の早朝はコンビニに走りましたよ(笑) 手に取って読んだ瞬間、「これはヤベェな……!」って思いました。1話を読み終えて「この先、絶対ヤバいことになる」って確信したのは僕だけじゃないはずです。
『ファブル』の魅力は……そうですね。まず人の心情を描く部分に引き込まれます。答えを言わずして、答えを出していくというか。説明的なところもあまりないんですよ。それでもわかる。 足していくんじゃなくて、引いていく。“引き算”の世界観なんですよ『ファブル』は。そこに僕はグッと来ます。 あと、動画でも語りまくってますけど、ギャグがシュールでめちゃくちゃ面白いです(笑)。 (※1)『週刊ヤングマガジン』(講談社)で2000年から連載。1990年代前半の大阪と泉州地区を舞台に、大阪環状線を走っていた「環状族」と呼ばれる走り屋たちを描いた作品。通称『ナニトモ』。