東大推薦合格者に聞いた 総合型選抜に関するよくある「お悩み」とは
解決策のひとつとして東大推薦生たちが行っていたのが、「絵を描く」というものだ。スクリプトにして文字で覚えるのではなく、絵で自分の今までのことを描く。高校まで何をして来たのか、もし留学のプログラムに参加したらどんな活動をするか、大学時代にどのような生活を送っていると想像できるか、絵や図表にする。こうすることで、台本的な回答ではなく、そのイメージを共有する喋り方ができるようになる。
少し時間はかかるが、自分の中でのイメージをまとめるための手段にもなる。実際、東大以外にも早慶に選抜入試で合格した受験生にも、この方法を実践していた受験生がいた。直前まで絵を見ておいて、イメージを重視した対策をしていたとのこと。確かにこの方法なら、固定化された回答ではなく幅をもった回答が可能になる。
今回3つのよくある悩みを紹介したが、今回の3つの悩みを通して考えられることは、「総合型選抜入試においてしっかりと『相手からどう思われているのか』を考えることは重要だ」ということだ。志望理由書で他の人が書いていないようなことを書いて独自性を出すことや、台本通りではない話し方をすることは、「面接官からどう思われるのか」を意識する中で生じる悩みである。東大推薦生もこうしたことに最後まで悩んだうえで合格していた。そう考えると、悩みと真摯に向き合う中で、合格への道が開けてくるのかもしれない。
リセマム 西岡壱誠(カルペ・ディエム)