東大推薦合格者に聞いた 総合型選抜に関するよくある「お悩み」とは
悩み2 他の人が書いていないような内容を盛り込みたい!
志望理由がありきたりなものになってしまう、という悩みをもっている受験生はとても多い。志望理由書を書けたは良いが、他の受験生と被ってしまう内容になってしまっている、と。
特に、東大をはじめとした倍率の高い難関大学だと、差別化しないと志望理由書の時点で落とされてしまう可能性があるため、他の人が書いていないような内容を盛り込みたいという人は多い。東大生も、一度書けた文章を「ありきたりなんじゃないか」と思って書き直した経験がある人はかなり多かった。
こうした場合におすすめなのは、「大学側のメリットを考える」こと。
有名な話だが国際基督教大学(ICU)の願書には、提出時に回答を求められる質問項目がいくつか存在する。その中のひとつに、「ICUにとって、あなたを受け入れることが、重要になると思う理由を答えなさい」というものがある。「あなたにとって」ではなく、「I C Uにとって」という質問はなかなか他の大学では見られない。「こういう理由で、自分を合格させることで大学側にとってもメリットがある」と示すことを求められているわけである。
これは、ICUに限らず、とても重要な観点である。自分のことだけでなく、他の学生にも良い影響を与えられるポイントもしっかり考えられている受験生というのは、とても稀だからである。
悩み3 台本通りにしか喋れない!
面接の準備をする際に、想定質問を用意することはとても有効な手段だと言えるのではないだろうか。「志望理由はなんですか?」「将来何がしたいですか?」のような必ず聞かれる質問に対して淀みなく答えるようになるためには、あらかじめ想定質問の回答を作っておくと良いと、学校や塾で指導されることもあるだろう。
しかし、台本を作ると、それ通りにしか話せなくなってしまって、「志望理由はなんですか? 特に、どういう大学生活を送りたいかということを重点的に教えてください」など、アレンジされた質問をされたときに困ってしまうこともある。実際、台本を覚えてしまっているために、変則的な質問に対してうまく回答できず、面接で失敗してしまう受験生が後を絶たない。特に、東大推薦に臨む人は、東大教授からいろんな角度から質問をされることが考えられるので、台本通りではなくきちんといろいろな角度からの質問に対応する必要があり、この点で非常に苦慮する場合がある。