【第44回東日本中学校大会・決勝】本郷中が悲願の初優勝! 繋ぎのラグビーで慶應普通部下して頂点へ
第44回東日本中学校大会決勝が12月8日、神奈川県立スポーツセンターでおこなわれ、本郷中(東京4位)が慶應普通部(神奈川県1位)を41-14で破り、初優勝を飾った。 ■決勝 本郷中(東京) 41-14 慶應普通部(神奈川) 前日、男鹿東・男鹿南・天王南中に後半追い上げられながらも逃げ切り、8根ぶりに決勝にコマを進めた本郷は、試合開始からエンジン全開だった。 前半3分、自陣からBKが抜け出すと、サポートしていたHO土井優晴-WTB細田櫂と繋いで5点を先制した。7分には慶應普通部FB西山旺輔にディフェンスを突破され一時逆転を許したが、11分には得意の繋ぎのラグビーでSO西中川耕太が左隅にトライ、自らゴールも決めて12-5と再びリードした。 そして直後のキックオフ、パスをもらったCTB津田葵一朗がタックルをかわしてラインブレイク、WTB細田に繋いで17-7と点差を広げた。 これに対し慶應普通部は、14分、ゴール前で相手がハンブルしたボールをCTB宍倉漣介が逃さず奪うとそのままインゴールに飛込み17-14とする。しかし、本郷は直後の18分、自陣から小刻みにボールを繋ぎ、最後はWTB辻端大惺が一人余った状態で悠々とグラウンディング、24-14で前半を終えた。 後半に入ってからも、この日の本郷は勢いがあった。慶應普通部の出足鋭いタックルを受けながらも全員でボールを繋ぎ、よく走った。 後半立ち上がりには相手キックを2度チャージしゴール前に釘付けにすると、12分、相手の反則から得たゴール前ラインアウトを一気に押し込み、HO土井がグランディング、難しい位置からのコンバージョンを西中川がきっちり決め、31-14と突き放した。 こうなると本郷の勢いが止まらない。14分には密集からHO土井が持ち出し、次々とパスを繋ぎFB中西悠にボールが渡ると一気にインゴールまで運んだ。さらに試合終了間際には自陣からPR平野蒼大が抜け出し、WTB辻端がスピードで相手を振り切り、ダメ押しのトライ。 後半、慶應普通部をノートライに抑えた本郷が41-14で勝利を飾った。 大会に入り、試合をするたびに力をつけた本郷。「2回戦で千歳に勝って、勢いが付きました。千歳に勝つために練習をしてきて、その成果が出たと思います」と井口辰也監督は胸を張る。そして、準決勝で後半追い上げられ、苦しい試合を勝ち切ったことで、さらに精神的にも強くなった。 本郷の今年の目標は「ALL OUT」。最後の試合ですべてを出し切った。 「うれしい、ただそれだけです。最後までみんなで声を掛け合って、集中して戦うことができました」と涌井海七渡キャプテン。「この流れで、みんな高校でもラグビーをやると思います。次は花園を目指します!」と笑顔を輝かせていた。