準決勝で日本人対決で敗れた（左から）木原美悠、長崎美柚組

◆卓球世界ツアー　▽ＷＴＴファイナル　第３日（２２日、福岡・北九州市立総合体育館） 　女子ダブルス準決勝が行われ、初出場の大藤沙月、横井咲桜組（ミキハウス）が２３年世界選手権個人戦銅メダルの木原美悠、長崎美柚組（木下グループ）を３（１２―１０、１１―６、１１―７）０で破り、決勝進出を決めた。前回準優勝の木原、長崎組は２大会連続の決勝進出は逃した。 　試合後に取材に応じた木原は「負けてしまったけど、やるべきことはやった中で相手の勢いを止めることができなかった」と悔しさをにじませた。長崎も「敗因はリードしていた第１ゲームを取り切れなかったところです。気持ちの部分で負けてしまった」と唇をかんだ。 　第１ゲーム（Ｇ）序盤は６―１と一時リード。だが、終盤に追いつかれると、最後はラリーから横井にフォアハンドで打ち抜かれた。ゲームカウント０―２の第３Ｇは、２―４でタイムアウトを取り、木原がフォアをミドルに決めるなど一時、６―６と追い上げたが、ラリーで力のある長崎のフォアが返され、逆に大藤に強打を決められた。横井にカウンターも浴びせられ、ラリーで上回れず、力尽きた。 　相手は１０月のアジア選手権で初優勝するなど、勢いに乗る２０歳ペア。同い年の木原は「相手はサーブとラリーでも能力がある。止められない勢いが２人にはある」と対戦した印象を語った。２２歳の長崎も「ペアの歴は私たちの方が長く、成功も失敗も多くしてきた。でも技術、気持ちの両方を磨いていかないといけない」と敗戦を受け止めた。 　今季の主な国際大会は終了。今夏のパリ五輪は補欠で同行した木原は「経験はできた。でも（自身の結果としては）良かった大会があまり思いつかない」と悔しさをにじませた。「来年はシングルスも、ダブルスも成長して、いい１年にしたい」と飛躍を思い描いた。長崎も「大事な場面で自信を持つこと」。４年後を目指す“２８年ロス世代”は成長を誓い、会場を後にした。