「発炎筒」使い方や有効期限はわかってる? 非常時のために確認するべきポイント。
発炎筒の使い方は?
いざ発炎筒を使う時はどうすれば良いのでしょうか。 まず、シチュエーションとしては、交通事故や故障、パンクや燃料切れなどなんらかのトラブルによりクルマが走行困難になり停車を余儀なくされた場合に発炎筒が必要となります。落ち着いて使用することが安全につながるので、流れをしっかり頭に入れておきましょう。 発炎筒を設置してある場所は、基本的に助手席の足元です。そのため、助手席に座る場合はあらかじめ設置位置を把握しておくといいかもしれません。 クルマの異変を感じたら、すみやかにハザードランプを点灯させ路肩に停車します。 次に、発炎筒を持ってクルマの外に出たら、点火を試みましょう。火のつけ方はマッチと同じ感覚で大丈夫です。発炎筒本体のキャップを外し、キャップについている擦り板を本体のマッチ部分に擦ると火がつきます。点火したら、発炎筒をクルマの50mほど後ろに置きます。 また、同時に三角表示板(停止表示器材)を設置することを忘れないようにしましょう。高速道路上で停車する際は、三角表示板を使って停車していることを示さなくてはなりません。これを怠ると「故障車両表示義務違反」となり、罰金が課せられてしまいます。 無事発炎筒を設置し終えたら、すぐに安全な場所に避難しましょう。
発炎筒を使用しない方がいい時!
後続車へ危険を知らせるために重要な発炎筒ですが、使用しない方がいい場合もあります。 それは、トンネル内でクルマが停止したときです。発炎筒の煙がトンネル内に充満して、他のクルマの視界を妨げ、さらなる事故を招く危険性があるため、発炎筒の使用はNGです。 また、交通事故によりガソリン漏れの危険がある場合も、発炎筒の使用を控えた方がいいでしょう。発炎筒の火がガソリンに引火して、二次被害をもたらす恐れがあります。 最近は、発光ダイオード(LED)を使用した発炎筒の代替品「LED非常信号灯」も普及してきています。上記のような状況でも、LED非常信号灯であれば、火や煙による危険性がなく利用することができるので、利用を検討してみてもいいかもしれません。国土交通省保安基準に適合したものであれば、車検にも対応します。 このように、発炎筒の使用方法はそんなに難しいものではありません。万が一の事態が起こった際には、これらの事を思い出し、状況に応じて冷静に行動することが大切です。
文= 大門道子