競輪とプロレスは似ている!? 元競輪選手プロレスラーが“最上級のタイトルマッチ”KEIRINグランプリの楽しみ方を指南
12月30日、静岡競輪場で開催される『KEIRINグランプリ2024』。今年競輪界で活躍を収めた選ばれし9名だけが出場権を有し、優勝賞金は1億4000万円! まさに競輪界に“カネの雨が降る”1日で、「この日だけは車券を買う」という方も多い。今回は元競輪選手でプロレスラーの川上真吾さんをお迎えし、“プロレス好き”ならではの視点でグランプリの楽しみ方を伺った。
異色の“二刀流レーサー”として
こんにちは!2月に競輪選手を引退し、今は地元で『相原プロレス』を主宰してプロレスラーとして活動をしている川上真吾です。 現役時代は3年ほど競輪選手兼プロレスラーの“二刀流レーサー”をやっていました。自分の競輪選手としてのピークを知ってからは、競輪界にとって『プラスアルファの役割』を果たしたいと思い試行錯誤していました。今はプロレスラーと京王閣競輪の解説者、中学校の数学教師の“三刀流プロレスラー”として頑張っています。 さて、今回は競輪界が一番盛り上がる「KEIRINグランプリ」をたくさんの人に楽しんでもらえるように、この“最上級のタイトルマッチ”を盛り上げたいと思います!
競輪とプロレスは似ている!?
まず競輪とプロレスはズバリ似ています! 両方が好きな方はきっとおわかりでしょう。どちらもドラマが生まれ『点と点が線になった瞬間』が一番の魅力、そして“沼”じゃないでしょうか。 競輪もプロレスも“選手同士の絆”が感動を呼びます。そして勝ち負け以上と言えるほど「勝ち方、負け方」に大きな意味があって「しょっぱい勝ち」もあれば「男を上げる負け」もある。この試合、このレースにはどんな意味がある? どういう理由でこの動きをした? と、見ている側が点と点をつないでいく楽しさが共通しています。
「ライン戦」は「ユニット抗争」に当てはめて
競輪独特の文化である「ライン戦」の概念も、プロレスの「ユニット抗争」と置き換えて考えてみると面白いかもしれません。 競輪では近い地区で結束して、それぞれの“役割”を果たしタッグマッチのように戦っています。そして最終4コーナーを回ったら全員が敵になって、1着を目指します。グランプリで言えば一発勝負ですから、スリーカウント(=1着)を取った人が1億円ゲット、というわけです。 連係も、長く組んでいれば“阿吽の呼吸”で仕掛けられるけれど、即席だと思わぬ“誤爆”に繋がったり…。逆に3人でラインを組んでいる敵を、1人でやっつけることもできるわけです。『猪木vs国際軍団』みたいで気持ちよくないですか? 競輪もプロレスも「この相手には絶対負けたくないだろう」「あのとき勝てなかったからここで勝てたんだ」とか、自分の感情と重ね合わせて紡がれるドラマを余白ごと楽しめる“大人のスポーツ”ですね。 競輪選手やOBにもプロレス好きな人はとても多いです! 現役時代に豊橋記念でプロレスをやった時には、山口幸二さんがやってきて、リングアナを務めてくれました。
あなたはどの選手を応援する!?
感情を乗せた“人間”が戦うからこその面白さがある競輪とプロレス。自分の人生と歴史を重ね合わせて感動したり、熱狂したりできるのが魅力だと思います。 年末の『KEIRINグランプリ』は年に一度の“最上級タイトルマッチ”ですから、展開予想するも良し、気になる選手や車番で車券を買ってみるのも良し、自由に楽しむのが一番! 何が起こるかわからないハラハラドキドキの“一発勝負”、歴史が刻まれる瞬間をこの目に焼き付けましょう!