ドジャース・大谷翔平選手

■MLB　ワールドシリーズ第4戦　ヤンキース 11ー4 ドジャース（日本時間30日　ニューヨーク、ヤンキースタジアム） ワールドシリーズ第4戦で、ドジャースの大谷翔平（30）は敵地でのヤンキース戦、“1番・DH”でスタメン出場。4打数1安打。13打席ぶりにヒットを放った。チームは3回にヤンキースの7番・A.ボルピー（23）に逆転満塁ホームランを打たれると、8回には不調のA.ジャッジ（32）にワールドシリーズ2本目のヒットでシリーズ初打点、投手陣が踏ん張れず敗戦、これでドジャースの3勝1敗となった。 3連勝で一気にワールドシリーズ制覇に王手をかけたドジャース、大谷も左肩亜脱臼の影響もテーピングと痛み止めを飲んで第3戦に出場し、3連勝に貢献した。試合後には「痛みもだんだん引いてきている」と話し、「みんなであと1勝勝てるように。明日の試合に集中したい」と意気込みを語った。 後のなくなったヤンキースは今季15勝を挙げたL.ヒル（26）が先発、大谷は今季6月10日に初対戦し、3打数無安打、外野フライ3本に抑えられた。4年ぶりのワールドシリーズ制覇へ、1回の第1打席、1球目、外角高め155キロのストレートをフルスイング、さらに4球目、外角低めのスライダーもフルスイング。2度のスイングで左手は離さずしっかりとフォロースルーまでバットを握っていた。 そして、フルカウントからの6球目、真ん中高めに甘く入って来たスライダーを狙ったがアジャストできずにショートフライに倒れた。大谷はベンチに戻る際、左手でユニホームを握らず、軽く腕を振って戻ってきた。 大谷が倒れ、1死から2番・M.ベッツ（32）がライト線へのツーベースで出塁すると、3番・F.フリーマン（35）がカウント2-1から大谷が打ち取られたスライダーを完璧にとらえて、ライトスタンドへポストシーズン4号先制ツーラン。これでフリーマンは2021年のブレーブス時代からワールドシリーズ新記録となる6試合連続アーチをマークした。 ヤンキースは1回、2つの四球で2死二、三塁のチャンスを作り、ワールドシリーズの打率.308とヤンキース打線の中では当たっている5番・G.スタントン（34）に回したがセカンドゴロに倒れて無得点に終わった。 さらにヤンキースは2回、四球とヒットで1死二、三塁で9番・A.バーデューゴ（28）の内野ゴロで1点を返し、1対2と1点差に詰め寄った。 1点差にされたドジャースは3回、先頭で迎えた大谷の第2打席、カウント1-0からの2球目、内角低めのスライダーをとらえたが、センターフライに倒れた。 負けられないヤンキースはその裏、2死満塁で7番・A.ボルピー（23）が逆転満塁ホームラン、“ジーターの後継者”と言われる若手有望株が大事な場面で大仕事、5対2と逆転して、ようやくニューヨークのファンが大歓声をあげた。 流れをつかんだヤンキースは4回、守備でもファーストのA.リゾー（35）がファウルフライをネットに激突しながらキャッチ、さらにショート・ボルピーも目の前でイレギュラーする打球を柔らかいグラブさばきでアウトを取った。 しかし、5回、ドジャースは8番・W.スミス（29）がライトスタンドへポストシーズン3号となるソロを放ち3対5と2点差、ヤンキースに傾いた流れをすぐに戻した。そして、無死一塁で大谷の第3打席、ヤンキース2人目、変則左腕のT.ヒル（34）。1球目、内角低めのシンカーをセンターへ弾き返し、ワールドシリーズ2本目のヒットをマークした。ここからチャンスを広げ1死一、三塁の場面でフリーマンの内野ゴロの間に1点を加え、4対5と1点差に詰め寄った。 それでも6回、ヤンキースは先頭の8番・A.ウェルズ（25）がライトスタンドへポストシーズン2号となるソロホームランで6対4、名門ヤンキースが意地を見せて追い上げるドジャースを突き放した。 2点を追うドジャースは7回、1死一塁で大谷の第4打席、ヤンキース4人目のM.ライターJr（33）と対戦。1ストライクからの2球目、カットボールに豪華なスイングを見せて空振り、ここから4球連続のスプリットでフルカウントに。そして、7球目、外角低めのスプリットに空振り三振、大谷は徹底的なスプリット攻めで抑えられた。 するとヤンキースは7回2アウトで守護神のL.ウィーバー（31）をここでマウンドへ、2番・ベッツを空振り三振、8回もフリーマンを打ち取ると、T.ヘルナンデス（32）、M.マンシー（34）は2者連続空振り三振とドジャースの中軸打線を3者凡退。ニューヨークファンも大歓声で守護神をベンチに迎え入れた。 8回には1点を加えて、なおも1番・G.トーレス（27）が試合を決めるポストシーズン2号の3ラン、3番・A.ジャッジ（32）にもワールドシリーズ2本目のヒットでシリーズ初打点をマークした。追い込まれたヤンキースが意地を見せて逆転勝利、これでドジャースの3勝1敗となった。