【全日本大学駅伝】各チーム監督の優勝予想は? 最多は青山学院大学の16票、國學院大學と駒澤大学が続く
11月3日に開催される第56回全日本大学駅伝には25の大学と2つの学生連合チームが出場する。監督たちは今年のレースをどう予想するのか。全日本大学駅伝事務局が監督に向けて行ったアンケートをもとに、優勝候補をひもとく。 【写真】昨年の全日本大学駅伝第7中継所、青学大は太田蒼生から田中悠登へ襷リレー
青山学院大学が優勝候補筆頭「選手層の厚さ」が武器
アンケートに入っている「優勝予想とその理由は」という複数校を挙げられる自由回答の質問。今回も昨年同様、青山学院大学、國學院大學、駒澤大学、中央大学の4校の名が挙がった。 最も多い16票を集めたのが、青山学院大学だ。 チームを率いる原晋監督自身が「速さと強さを持った選手が8名いる」と優勝候補に挙げた他、「何もなければ鉄板である。理由は強いから…以外ない」(帝京大学・中野孝行監督)、「戦力が揃っていることや駅伝への調整力があると思うから」(城西大学・櫛部静二監督)などがあり、多くの監督が「選手層の厚さ」に注目しているようだ。 トラックシーズンは5月に行われた関東インカレ男子2部5000mで鶴川正也(4年、九州学院)が優勝、同2部10000mでは黒田朝日(3年、玉野光南) が日本人トップの3位、太田蒼生(4年、大牟田)は2部ハーフマラソンで日本人トップの2位に入るなど、主力選手が軒並み結果を出した。10月の出雲駅伝では長い間ケガで苦しんだ鶴川が、持ち味のスパートで1区区間賞を獲得したが、その後の選手があと一歩かみ合わず3位。全日本大学駅伝でリベンジを誓う。
チーム力の國學院大學か、大会5連覇がかかる駒澤大学か
続いて國學院大學が8票、駒澤大学が6票、中央大学が1票という結果になった。 國學院大學については「ここ数年何度も優勝に手が届かなかったが、今年は特に1~4年まで戦力が充実しており、主要メンバーの調子も良いと聞くので、穴のないオーダーが組めそう」(東京国際大学・横溝三郎監督)や「チームの雰囲気が良く、4年生中心にチーム全体の向上心が強い。初優勝を目指してほしいです」(皇學館大学・寺田夏生監督)といったチーム力の高さを評価するコメントが目立った。また帝京大の中野監督は「前田(康弘)監督の鼻息が荒い」と今年にかける熱い思いを感じ取っていた。 5年ぶりに制した出雲駅伝では、初の駅伝出走となった野中恒亨(2年、浜松工業)が4区で、沖縄出身ランナーの上原琉翔(3年、北山)が5区で区間賞を獲得。中間層の充実とともに、優勝を大きく引き寄せた平林清澄(4年、美方)や平林とともにチームを牽引(けんいん)してきた副将の山本歩夢(4年、自由ケ丘)ら駅伝巧者がそろう。 全日本大学駅伝史上初の5連覇がかかる駒澤大学には「篠原倖太朗(4年、富里)、佐藤圭汰(3年、洛南)をはじめ、選手層が厚く、何より伊勢路に強いから!」(大阪経済大学・青木基泰監督)、「選手層が厚い。トップ層の選手が学生レベルを超えている」(立命館大学・山菅善樹監督)などの理由があった。 前半のトラックシーズンは足並みがそろわずに苦しんだが、夏合宿で立て直し、出雲駅伝では下馬評以上の2位。5区を走った島子公佑(2年、伊賀白鳳)は区間2位の好走を見せた。また出雲駅伝に出走がかなわなかった補欠の選手が走る出雲市陸協記録会(通称・もうひとつの出雲駅伝)5000mで、谷中晴(1年、帝京安積)が全体トップの13分49秒71でフィニッシュし、新しい戦力の台頭もある。 10月11日にはチームエントリー16人が確定した。10月31日締め切りのメンバーエントリーで改めて競技者8人、補員5人に絞られる。伊勢路を制すのはどのチームか。レースは11月3日午前8時10分、名古屋・熱田神宮西門前をスタートする。
4years.編集部