「あのサイコロの正体は?」「チアはまさかの自腹来日」プレミア12台湾代表の対日本“前哨戦”の謎に迫る…32年ぶり主要国際大会決勝への秘策は?
試合後の三塁側ベンチに「弱気」の影はなかった。プレミア12スーパーラウンド第3戦で日本代表「侍ジャパン」に6-9と敗れた台湾代表の選手たちは、引き上げたベンチからそのままブルペンに向かった。曽豪駒(ソ・ゴウク)監督のもと、選手全員で約7分間のミーティング。再び日本と戦う“本番”の決勝戦に向けて気持ちを高めた。 【写真】「回しても回しても6が出ます」台湾代表の謎サイコロ、「遠目でも明らかにそりゃあかわいい」チア軍団たちの写真まで全部見る 「今日はとてもいい試合だったと思います。集中して1球、1球を迎えることができましたし、台湾チームの攻撃はとても良かった。何より東京ドームで試合することができて、とても嬉しく思います。日本のファンの熱情を感じることができました」 曽監督は穏やかに振り返った。
決勝の“前哨戦”となった第3戦
試合前に両チームの決勝進出が決まり、第3戦はその時点で翌日への“前哨戦”に形を変えた。すでにファーストラウンドでも対戦しており、今大会は3度刃を交えることになる。決勝に向けて手の内は見せられないが、出場機会の少なかった選手を打席に立たせたり、相手選手の特徴を把握することには意味がある。 スタメンを大きく入れ替えた日本に対し、台湾も史上初のMLBドラフト選手でもある正捕手の林家正(リン・ジャーチェン)らを温存して試合が始まる。立ち上がり、日本代表に4点を奪われたが、3回には曽頌恩(ツォン・ソンエン)のタイムリー二塁打で反撃。3点ビハインドの5回には、日本代表の先発・早川隆久の制球が不安定になったところを攻めて2点を奪い、台湾ファンもスタンドで飲めや歌えの大騒ぎだ。 4点ビハインドで迎えた6回は、下位打線からの3連打でしぶとく5点目を加える。5-9と大差を付けられた9回には代打で登場した林安可(リン・アンクア)がライトスタンド上段に飛び込むホームラン。台湾代表の“ハンサムガイ”としても知られる林の一発には、駆けつけた女性ファンも大歓声をあげた。
ベンチで目立つ謎のサイコロの正体は?
侍ジャパンに何度も突き放されながらしぶとく食らいついた台湾代表のベンチには、一際目をひくグッズがあった。攻撃中に登場する、ビニール製の大きなサイコロだ。台湾代表にチャンスが訪れるとスタッフが高く掲げて、「何が出るかな?」とばかりクルクルと回している。 台湾メディアの女性記者に聞くと、こんな答えが返ってきた。 「サイコロの目が1だったら運がないけれど、6だったらラッキーでしょ。でもあのサイコロの目はどの面が出ても6だから、どんな時も最高の幸運が訪れる、という意味なんです。ベンチに置かれているラッキーチャーム(幸運のお守り)ですよ」
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