夏合宿中から大一番へ準備、4年生QBは「タイヤ」と呼ばれる練習も 関西学院大学が61度目の関西学生リーグ優勝
去年と同じ思いをしたくなかった
関学RB伊丹翔栄の話(16回162yd、1TD) ホッとしました。校歌を歌ってるときにウルッときたんですけど、まだ通過点なんでみんなの前では泣かんとこうと思って。でも、去年関大に負けて卒業した先輩のこととか考えてたら泣いてしまいました。去年は負けて帰って、家で一人になってから「止められたな」と思って、すごく悔しくて。去年と同じ思いをしたくなかったし、先輩の借りも返したかったので、そこはよかったかなと思います。 ずっと先輩の前田公昭さんを目指してやってきましたけど、もうここまできたら前田さんのようなランというよりは、自分にできることを精いっぱいやろうと思って。前田公昭さんというよりは、僕というランナーで今年は勝ちたいので、自分のよさを出せたかなと思います。 気持ちの部分で誰にも負けたくなくて、1枚目と2枚目で伊丹と澤井あるんですけど、正直僕が僕がという気持ちが強くて、澤井にも負けたくないですし、勝負どころは全部僕が持っていきたいと思ってて。気持ちで誰にも負けてないのが自分のいいところかなと思います。
僕らの準備を一枚上回られた
関大QB須田啓太キャプテンの話 関大らしいフットボールをさせてもらえなかったです。関学さんの強さを感じた試合でした。用意してたことを出す前にやられた感じですし、出したときにOLは持ってるのに奥があいてないとか、奥があいてるのにOLが持ってないとか、OLもレシーバーも完璧なのに僕がミスったりとか。歯車がかみ合わずそのままいってしまったなってのがありますし、その責任は僕なのかなと強く感じてます。 立命戦に勝ったあと、みんな切り替えてくれました。関学に向けて油断せずにやってくれてたので、僕も厳しいことを言い続けてましたし、オフェンスリーダーの岡本もディフェンスリーダーの森本も、キッキングリーダーの寺田もすごく厳しいことを言い続けて、4回生中心に関学に向けていい雰囲気で練習できてたんで、それを勝利につなげられなかった僕の責任なんで、そこはみんなに申し訳ないなと思ってます。油断せずに準備してくれてたからこそ、とくに思うっすね。 力を出す前につぶされたというのがあって、プレッシャーのかけ方だったりだとか、よく研究されてましたし、僕らも準備してたんですけど、それを一枚上回られた感じですね。そこに関学の強さがあるのかなと思いました。 ここで「もうええわ」ってやめるのか、「これだけはやろう」と貫いてきたものを最後の京大戦までやって、チームとして成長して終わるのかどうかは4回生次第だし、どうせやるならカッコいい終わり方しようぜという話をしました。何とかモチベーションを保って、前を向いて、突き進んでいかないと、運も転がってこないと思うので。どうせやるなら自分たちがやりたいことを最後まで貫こうという話をしました。最速11月9日で引退なんで。厳しい現実ですけど、それが勝負の世界なんで。自分たちがコントロールできる範囲内で120%頑張りたいなってのがいまの気持ちです。 星野(秀太)君なりにチームのことを考えてスライディングの選択をしたはずです。そこが去年からの成長だと思うんですけど、かわいそうやなと思いましたし、自分もスライディングするつもりでいたので他人事じゃないなと思いました。
関西学生アメリカンフットボールリーグ1部第6節
10月26日@東大阪市花園ラグビー場 関西学院大学(6勝)31-15 関西大学(4勝2敗) (第1クオーターから7-3、10-3、7-2、7-7)
篠原大輔