内々定率16・9%が示す現状と今からできること 令和8年3月卒、前年比5ポイント上昇 プロが指南 就活の極意
就活生にとって、就職活動が本格化している中で、内々定を得ている学生がどれだけいるのかは多くの人が気になるポイントでしょう。令和8年3月卒の内々定率は、今年11月末時点で16・9%という結果が株式会社学情(本社・東京都中央区)より発表されました。この数字は、前年同時期よりも5・1ポイント上昇しており、特に理系学生の内々定率が2割近くに達するなど、早期に結果を出す学生が増えていることがうかがえます。しかし、その一方で内定をまだ得ていない学生にとっては、不安や焦りを感じる時期でもあります。 ■内々定率の増加が示す背景 内々定率が前年よりも上昇している背景には、企業の採用活動の早期化が関係しています。人材不足の影響で、特に優秀な学生を早期に確保したいと考える企業が増えています。これにより、インターンシップやリクルーター活動を通じて内々定を提示する企業が増えたことが要因の1つと考えられます。 また、理系学生の内々定率が高い理由としては、専門性の高いスキルを持つ学生を積極的に採用したいという企業のニーズがあげられます。特に、デジタル分野やAI・機械学習といった先端技術分野における人材は、他業界以上に引く手あまたです。そのため、文系学生と比較して内々定が早い傾向が見られるのです。 ■内定がない学生に向けたメッセージ:焦らずに計画を立てよう まだ内々定が得られていない学生にとって、この時期は不安が募りやすいかもしれません。 しかし、焦る必要はありません。内々定を得る時期は人それぞれであり、早く内定を得たからといって、それがその人の就職活動の成功を意味するわけではありません。就職活動はあくまで、自分のキャリアを見据えてじっくりと進めるべきプロセスです。 現在内定がなくても、以下のステップを踏むことで、今からでも十分に内定を得ることは可能です。 1.自己分析を深める 自己分析は、就職活動の基盤となる重要なプロセスです。自分が何を大切にし、どのような強みを持ち、将来どのようなキャリアを目指したいのかを明確にすることで、企業選びや面接での説得力が格段に高まります。内定がない状態の学生こそ、もう一度自己分析を丁寧に行い、自分の軸を再確認する良い機会です。 2.志望業界・企業の幅を広げる