デルが「XPS」ブランド廃止--まるでアップルのような製品名に 賛否も
米国ラスベガスで開催される「CES 2025」で、米DellはPCおよびモニターのブランド名称を「Dell」「Dell Pro」「Dell Pro Max」に置き換えると発表した。「XPS」「Inspiron」「Latitude」「Precision」などの従来のブランド名は廃止する。 また、サブブランドとして「Base」「Plus」「Premium」を導入する。これによって、例えば「Dell Plus」や「Dell Pro Max Premium」といった製品名が可能となる。 新たなブランド名はさながらApple製品のようだ。デルはノートPCのブランド名について、コンシューマー向けとビジネス向けに分けて次のように展開してきた。 コンシューマー向け XPSシリーズ(最上位) Inspiron(普及帯) Alienware(ゲーミング最上位) Dell G(ゲーミング普及帯) ビジネス向け Precision(ワークステーション最上位) Latitude(ビジネス向けメイン) Inspiron(ビジネス向け普及帯、コンシューマー向けと同一ブランド) これまでのブランド名は、「XPSが最上位でInspironが普及帯」ということが頭に入っていないと、どのモデルを選べばいいかわかりにくい欠点があったように思う。その点、新しいラインナップは直感的に性能や価格帯がわかるメリットはありそうだ。 しかし、海外のテクノロジーメディアには否定的な見方もある。米Engadgetは「XPSブランド廃止は愚策」とし「ブランド移行期には既存モデルからの買い替え時に比較が困難になる」と指摘。 また米VERGEは「シンプルな名前はいいが、Plus、Premium、Pro、Maxといった言葉はありふれ過ぎており、マイケル・デルという実在の人物にちなんだ同社のアイデンティティの一部を損なう」と論じた。