わが子がIQ70以上85未満の「境界知能」かもしれないと思ったらどうすればいい? 児童精神科医に聞く
高濱:子どもに自信をなくさせないことが何より大切ですね。先生のおかげで、子どものしんどさや大人の役割について再確認することができました。どんな子にも不安はあるし、ときには絶望もあるかもしれない。でもそれを希望に変えるスタート地点は同じなんだと。 (構成/篠原麻子) ※前編<IQ70以上85未満の「境界知能」を持つ子が生きづらい理由とは 『ケーキの切れない非行少年たち』の著者に聞く>から続く ○児童精神科医、医学博士:宮口 幸治(みやぐち こうじ)/京都大学工学部卒業。建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部に再入学し精神科医となる。医療少年院、女子少年院に児童精神科医として勤務した後、認知機能強化トレーニング「コグトレ」を考案、2019年『ケーキの切れない非行少年たち』を上梓し、話題となる。現在は立命館大学教授、一般社団法人日本COG-TR学会代表理事。 ○花まる学習会代表:高濱 正伸(たかはま まさのぶ)/1959年熊本県生まれ。東京大学大学院農学系研究科修士課程修了。武蔵野美術大学客員教授。環太平洋大学特任教授。算数オリンピック作問委員。93年に「メシが食える大人に育てる」の理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を軸にした「花まる学習会」を設立。会員数は2023年で2万人を超えた。
篠原麻子