木材使用量、国内最大規模1000㎥…清水建設が「木造ハイブリッドビル」で追究した空間
清水建設は21日、東京都中央区で施工を進めている木造ハイブリッド構造の中高層賃貸オフィスビル「京橋第一生命ビルディング(仮称)」を報道陣に公開した。三つの新技術の採用によって梁(はり)や天井面を木質化し、40×17メートルの無柱空間を構築した。木材の使用量は約1000立方メートルと、木造ハイブリッド構造の中規模オフィスとしては国内最大規模となる。 同ビルは地上12階・地下2階建てで、高さ約56メートル。木質化を実現するため、2時間耐火仕様の部材を大梁に採用した。また直交集成板(CLT)を活用し、木材と鋼材を組み合わせた耐震壁部材や、施工性を向上させた合成床を適用。木のぬくもりを感じられるオフィス空間を追求した。 木材の使用量拡大により、標準的な鉄骨造りのビルに比べて約20%の二酸化炭素(CO2)削減効果がある。清水建設業務施設設計部の内藤純設計長は「国産材を活用でき、地域経済の活性化にもつながる」としている。