世界中で知られる「ホンダ四輪」の代表格・アコードの48年間11代に渡るモデルの変遷を辿る
単なる移動の道具ではなく、ユーザーの人生を「共に歩む存在」に
「単なる移動の道具としてではなく、お客さまのより充実した日常や人生の成功へ向けて『共に歩む存在』となることを目指しました。安全面では、最新の全方位安全支援システムを国内向けホンダ車に初搭載したほか、従来の安全機能でも前方交差車両警報、車線変更時衝突抑制機能、車線変更支援機能が加わりました。 また、先進装備としては、国内向けHonda車として初めて Google を搭載し、Googleアシスタント、Googleマップ、Google Playを車内で簡単に利用することが可能となり、普段からスマートフォンなどで使っているアプリをドライブでもシームレスに使えることで、より便利でパーソナライズされた快適なモビリティライフを実現します」 言い換えれば、特に安全面での強化を図り、そしてスマートフォンなどと連動しての使いやすさにも注力させたのが最新アコードと言って良いでしょう。 実際に筆者も運転しましたが、アクセルワークなどのキビキビとしたレスポンスの一方、快適な乗り味と、柔らかくも正確なストップ・アンド・ゴーを体感することができました。現行車では、乗り味・機能面でもかなりハイレベルで、まさに初代のアコードのプレスリリースにある「ヒューマンなクルマとしての豊かさ」が、今日までの48年間において脈々と高められている印象を受けました。
セダン市場が縮小傾向でも、アコードを開発し続ける理由
冒頭で触れた通り、ホンダの自動車と聞き、軽ワゴン、コンパクトカー、SUVなどを思い浮かべる人は多いと思います。そんな中でアコードを進化させ続ける理由について、最後にホンダ担当者に聞きました。 「日本国内におけるセダン市場は縮小傾向にあります。しかし、そういった中でも弊社がセダンであるアコードを開発し続ける意義は、極めてバランスが取れた車体骨格を持ち、乗り心地や静粛性に優れ、車のパフォーマンスとして非常に優れているパッケージだと考えているからです。新型アコードのグランドコンセプトは『Driven by My ACCORD ~相棒アコードとより高みへ~』。初代から一貫して持ち続けてきた『人と時代に調和したクルマ』の思想を踏襲しながら、お客さまと共により高みを目指せるようなモデルを目指しました。是非多くのお客様に新型アコードをご体感いただければ幸いです」 再来年の2026年には50周年を迎えるアコード。その歴史は、そのままホンダ四輪の開発技術の歴史として見ても良いように思いました。さらなる未来にもアコードが「ヒューマンなクルマ」として進化続けてくれることに期待するばかりです。
<取材・文=松田義人(deco)>