ハリルジャパンの秘密兵器になるか? 日系19歳が米国プロと契約
日本国籍を持つ19歳のプレーヤーが、アメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)のプロチームと契約したことをご存知だろうか。守備的MFのザクリー・エリボ(Zachary Herivaux )が、米国時間5月2日(日本時間3日)にMLSのニューイングランド・レボリューションに入団。球団が正式発表した。今週からはチームの練習に合流する。 過去2年間、チームの下部組織である18歳以下のアカデミー(U-18)でプレー。褐色の肌と長い睫毛を持つ19歳は、身長186センチ、体重68キロと、スラリとした日本人離れした体格の大型ボランチだ。背番号は「21」。元グラナダ代表で長年レボリューションの顔としてプレーしたシャーリー・ジョセフの番号を受け継いだ。マサチューセッツ州で育った地元の選手を獲得した球団が、永久欠番になっても不思議でないと言われた番号を譲った所に、生え抜きスター選手として育てたい期待の大きさが伺える。 エリボは、大阪・吹田市出身。母・美樹さんとハイチ生まれの父、ペドロさんの間に生まれた。ガンバ大阪の練習にも参加した経験のあるセミ・プロのサッカー選手だった父の影響で、物心つく頃からボールを蹴っていた。生まれて程なく米国に移住。4歳から本格的にサッカーを始めた。14歳の時にレボリューションの本拠地であるジレットスタジアムで行われたU15米国代表のトライアウトに参加。その時にレボリューションのスカウトの目にとまり、同チームのU16でプレー。U18ではキャプテンを務め、昨シーズンはチームのMVPに輝いた。今季は16試合に出場して4ゴール、2アシスト。来月高校を卒業し、9月から隣接するロードアイランド州プロビデンス・カレッジに全額奨学金を得て入学する予定だったが、チームの熱心な勧誘もあり、プロ入りを決意した。 「子どものころからの憧れだったプロのサッカー選手になれて、こんな幸せなことはありません。大学に行くか迷ったけれど、夢を叶えるチャンスだと思って、プロ入りを決めました。チームの練習に合流するのが待ち遠しいです」と、エリボはどこか大阪訛りの日本語を交えて抱負を語った。