蓮舫氏が3位の理由は戦略?イメージ?それとも?【東京都知事選挙2024】
東京都知事選は300万の無党派層の奪い合い。単なる「アンチ」では勝てない
続いて、現役政治記者の今野・水内コンビとJX通信社米重克洋氏のパートから、蓮舫氏の戦いについて振り返ります。 水内茂幸氏「やっぱり蓮舫さんが3位なのは、いちばん驚く」 とはいえ、水内氏は「僕から見ると必然だったな、という感じも正直するんです」と、立憲民主党のある議員からのメッセージを紹介します。 水内氏「蓮舫氏の戦いを統括していた立憲民主党・手塚仁雄衆院議員が、当選者ひとりの小選挙区の戦いと同じなので、立憲と共産の票を固めれば勝てると言ったと」 今野忍氏「同じような話、聞いたことある」 水内氏に寄せられたメッセージは、いざ選挙戦に出てみると、共産党とべったりという印象しか受けなかった、と続きます。 水内氏「共産党の参院議員がたくさん来たり、赤旗系でも蓮舫さんの広報紙ですかというようなものもありましたよね」 今野氏「3日前、衝撃的だったのは、立憲民主党の中でも保守系の論者である野田佳彦氏と共産党の志位(和夫)議長が同じ場所で街頭演説したんですね。並びはしなかったけれど。それを仕組んだのも手塚さんなんですよ」 水内氏は、「東京都知事選は日本最大の無党派層の取り合い合戦。無党派層が安心できる人ではないとダメだと思うんですよね」 水内氏は、立憲民主党が共産党にべったり乗ることで、共産党系ではないかもしれない「活動家的な人たち」まで集まり、「一体になって、自分たちだけで選挙戦が盛り上がっているように見えた」と指摘します。 水内氏「そういうのを見ると、無党派層の人たちだって、これはおっかないというか、じわじわとした恐怖感を感じるのではないか」 その結果、今春の衆院補選・東京15区で獲得できた立憲民主党の無党派層が、全然取れなくなっているということにつながった……と指摘します。 今野氏「情勢調査を見ると、無党派層は石丸さんがいちばん取っている。小池さんより取っている。36%かな、小池さんは30%、蓮舫さんは石丸さんの半分しか取れていない」 東京都知事選は日本最大の選挙です。人口1400万人の東京都、予算規模はスウェーデンの国家予算に匹敵します。 有権者数は約1100万人、1つの選挙区が30万人くらいの大きさです。 今野氏「これは衆院選にしたら30~40ヵ所の選挙ですよね。投票率50~60%とすると500~600万票。自民党や公明党・創価学会、日本共産党などの組織票を全部抜くと無党派層が300万票。実は1000万人の首都の有権者の票でも、300万票の取り合いなんですよね、あとは決まっている固定票」 300万票の取り合いの中で石丸さんが「ごそっと取っていった」今回の選挙、今野氏は「共産党とガッツリ組んだことで無党派が離れていったという分析も正しいけれど、それ以上に石丸さんにかっさらわれたんだろうな」と総括します。 水内氏「石丸さんが本当にすごかったですよね」