不登校を経験した子が通う「草潤中学校」とは?校則も制服もなし!校内どこにいてもOK!「自由というのは小さな選択の連続。それが子どもたちを元気にしている」
授業はすべてオンライン配信!休憩も自分のペースで
――授業はどんなふうに行われているのでしょうか? 鷲見校長:中学校の年間授業時間数は1015時間ですがが、草潤中学校は特例校として770時間で設定しています。毎日午前2時間、午後2時間ですね。基礎的な内容が中心にはなりますが、中学校の授業内容は全て教えています。 ――オンラインで授業を受けることもできるのですか? 鷲見校長:授業はすべてオンラインで配信しています。クラスで授業を受けることもできますが、タブレット端末を使って校内の個別ブースや別の教室、自宅で学ぶこともできます。授業内容が難しければ別の教室で他の教員と一緒に自分にあった勉強を進めることもできますし、疲れたと感じたら図書室などで休憩することもできます。多様な学び方が同時進行しているということが、大きな特徴ですね。 ――子どもたちは学校内のいろいろな場所にいるんですね 鷲見校長:そうなんです。子どもたちは先生に許可を取ったり、「図書室へ行きます」などと知らせたりすることなく、自分で決めた場所で過ごすことができます。ですから安全上の配慮として「イマここボード」というホワイトボードに自分のいる場所を表示しています。これを見ながら、教員は巡回して声かけや確認をしますが、話しかけられたくない子は名前の横に小さな印がつけられているので、その場合は教員は話しかけずに確認するだけです。 入学したばかりの時期は、教室にいなきゃいけないという意識の強い子が多いですが、だんだん自分の居場所を見つけられるようになってくるんですよ。 「イマここボード」のとなりには、1~3年生までの時間割と学習内容が書いてあります。これは前日の夕方には必ずアップするようにしていて、子どもたちはこれを見ながら、明日は何時間目に出るのか、休むのかということを考えます。授業はどれに出席してもよいので、3年生が1年生の授業に出てもいいですし、その逆もOKです。