丹海バス福知山線廃止、4月からの代替案決まる 必要な路線を残し、使いやすくなるよう調整
京都府福知山市地域公共交通会議(会長・大橋一夫市長)は、来年3月で廃止される丹海バス福知山線(与謝―共栄高校前)の代替策の最終案を承認した。市内では、京都交通バスが一部路線を変更して天津地区と市街地を結ぶ便を作り、北陵地域から市街地や天津地区へは北陵地域乗り合いタクシーが運行を担う。 丹海バス福知山線は、与謝野町に本社を置く丹後海陸交通が運行している路線で、運転手の確保が難しいことなどを要因に廃線されることとなり、同会議で代替案を検討していた。 会合は今年度3回目で、18日に駅前町の市民交流プラザで開いた。市が、北陵地域、市街地での住民説明会の結果などをもとに決めた最終案を説明。福知山駅を発着点に、京都ルネス病院、昭和小学校、治水記念館、ゆらのガーデン、市役所などを巡る「京都交通バスまちなか循環路線北ルート」を、一日19便から12便に減らし、うち4便を丹海バス福知山線の代替路線とする。代替路線は福知山駅―天津大仙で、福知山駅前を午前8時41分、9時17分、午後4時11分、4時47分に出発する。 天津大仙のバス停は、勅使の障害者就労支援施設「あまづキッチン」の周辺へ移動し、利便性の向上を図る予定。 また、北陵地域と市街地の目的地を結ぶ乗り合いタクシーは、運行時間を増やし、往路に午前7時15分発、復路に午後5時発を加えるほか、目的地に厚中問屋町、JA京都を増やす。通勤利用を見据えた定期割引、障害者割引なども設ける。 市は「利用者の意向の聞き取り、乗降調査などの結果から、必要な路線を残しつつ、利用者が使いやすくなるように調整した」とする。今後、実際にバスを走らせるなどしてダイヤを微調整し、4月からの運行に備える。
園福線などの評価報告も
会合ではほかに、まちなか循環路線全3ルート、岩間循環線、三和線(旧園福線)の評価報告があり、旧園福線の代替として、京都交通が今年度から、市立福知山市民病院―丹波大身間で運行している三和線について、運行実績がある直近半年間の利用者数は目標の2分の1以下の1万2485人にとどまる厳しい状況だとして、市は「運行事業者と連携して利用促進に取り組みたい」と伝えた。 このほか、まちなか循環路線の北、南両ルートが利用人数が目標に届かず、光秀ルートと岩間循環線は目標を達成したが、前年度比の人数は下がるなどしており、楽観できない状況が続いている。