「天皇の叔父になるから、カネを集めやすくなる」 紀子さま弟が取締役を務めていた会社の金銭トラブル… その後辞任も「“もう辞めたから”は通用しない」の声
「被害者に対して賠償義務を負う可能性が」
一方の川嶋氏からは期日までに回答はなかった。 川嶋氏がグッドソイルの取締役であることの責任について、企業法務に詳しいウィンズロー法律事務所の今田覚代表弁護士はこう解説する。 「たとえ、名義を貸しただけの“名目的取締役”であっても、被害者に対して賠償義務を負う可能性があります。特に、多額の役員報酬を得ていたり社会的地位が悪用されることを容認していたりすれば、言い逃れはできないでしょう。他の取締役の行為についても連帯して賠償義務などを負う立場にあるという意味で、取締役には重い責任が課せられているのです」
「“もう辞めたから”は通用しない」
この取材の後、すぐに川嶋氏は辞任した。 「将来、悠仁さま(18)が即位された暁には、川嶋氏は天皇の叔父となります。荒殿代表はそんなご身分の川嶋氏を会合に参加させ、周囲に見せつけるなどして、グッドソイルの信用力を高めるために利用したとみられているのです」(経済ジャーナリスト) 川嶋氏は、単に名前を使われただけと弁明するかもしれないが、 「長期間にわたって取締役に就いていた以上は、経営者としての重い責任を有しており、被害者に対して賠償義務を負う可能性があります。“もう辞めたから関係ない”という逃げ口上は通用しません」(同)
「詐欺師同然の荒殿氏の言いなりに」
「被害者」は1人にとどまらない。 広島県のある企業経営者は、10年以上前に荒殿氏と出会い、そこから合計で約8000万円を貸し付け、約2000万円は返ってきたが、残りに関しては催促しても梨のつぶてだという。ご本人が語るには、 「ようやく23年、荒殿が代表を務める別の会社を相手取り、貸金返還請求訴訟を起こしました。しかし、貸したはずのお金のほとんどは、私も経営者として名を連ねているこの会社への投資扱いになっており、証拠が不十分だとされてしまいました。現在は、彼の奥さんが経営するテレビ制作会社からお金を取り返すべく、準備を進めています」 荒殿氏にだまされた過程で、川嶋氏の名前を聞く機会もあったそうだ。 「まだ私との関係が悪化していなかった、2~3年前の出来事でした。彼は電話で奥さんに対して“川嶋舟を連れて行け。そうしたら、皆が信用するから”と指示を出していたんです。どうやらその時、川嶋さんは荒殿の奥さんに連れられ、江田島市や東広島市の農家を回らされていたようです。今思えば、詐欺師同然の荒殿の言いなりになっていたのでしょう」(同)