「天皇の叔父になるから、カネを集めやすくなる」 紀子さま弟が取締役を務めていた会社の金銭トラブル… その後辞任も「“もう辞めたから”は通用しない」の声
過去に何度もスキャンダルが
まずは川島氏のキャリアを振り返ってみよう。 川嶋氏は学習院高等科を卒業した後、麻布大学、東大大学院で獣医学を専攻した。以降は東京農大で教職に就く傍ら、獣医師としても活動してきた。 「世間知らずのボンボンだと評される川嶋氏は、怪しいNPO法人の広告塔を務めてしまうなど、過去に何度もスキャンダルに見舞われてきました。22年には、再婚相手の女性経営者(40)が手がける下着ブランドの販売会場となったホテルに秋篠宮ご夫妻が“偶然”立ち寄り、皇室ブランドを商業利用したのではないか、と疑念を持たれたこともありました」(経済ジャーナリスト)
“株価は80倍になる”と豪語
荒殿忠一なる人物が代表取締役を務めるグッドソイルは、川嶋氏が取締役に就任する前々月、登記簿の〈目的〉の欄に6点の農業関連ビジネスを追加している。現在はホームページを見る限り土壌の開発やレモン圃場(ほじょう)の経営を手がけているようだ。 同社のさる元取締役に話を聞くと、 「私は20年の初めごろ、共通の知人を介して荒殿と出会いました。彼は当時、グッドソイルの主幹事証券企業は野村證券に決まり、3年以内に上場する予定だと言っていた。大手ハウスメーカーと協業して住宅とセットで畑を販売したり、大手食品会社と一緒にジャガイモの栽培キットを開発したりしているとも。だから、上場すれば株価は80倍になると息巻いていたのです」 そこで、この元取締役は手始めに、 「同社の新規株式を160株、計800万円で購入しました。さらにその後、荒殿が所有していた株式を6000万円分、追加購入しました」(同)
収益を要求するとごまかされ……
同社への投資はこれだけにとどまらず、 「畑を拡張するための農業協同協力金として20年10月から翌21年4月にかけて計6450万円、畑管理業務委託費として21年7月から同年10月にかけて計4950万円を支払っています。他にも、共同研究を行っているという東大農学部への研究費協力金として21年5月、750万円を振り込んだ。私は役員報酬を受け取っていませんでしたが、投資によってグッドソイルの業績が良くなり、近い将来、株価が上がればいいと考えていたのです」(元取締役) しかし、荒殿代表は上場に向けて動く気配をほとんど見せなかったそうだ。 「私は徐々に彼を怪しいと思うようになっていきました。その気持ちが決定的になったのは21年から翌22年にかけての冬のことでした。彼は当時、新しいネギが採れると触れ回っていたので、事前に約束していた収益の一部を要求すると“畑で収穫できるようになるにはまだ3年かかる”などと言い訳を繰り出し、ごまかしてきたのです」(同) これはもう信用できないと思うようになり、この元取締役は、 「株式を買い戻し、支払った資金も返してくれないかと荒殿代表に対してお願いしたんです。すると、彼はとにかく怒り出し、そこからまともに交渉ができなくなってしまいました」(同) 無論、つぎ込んだ1億5000万円以上は今も返ってこないままだという。