1面記事、決める会議は男性ばかり? 社会の多様性反映へ、新旧メディアの挑戦【けいざい百景】
沖縄タイムス元女性編集局長の紙面改革
翻って、権力と対峙(たいじ)する責任を負っていると自任する新聞・テレビなどの伝統的な「オールドメディア」が世の中の幅広いニーズに向き合うには、どうすれば良いのか。18年当時、全国の主要メディアで唯一の女性編集局長に抜てきされた沖縄タイムスの与那嶺一枝さん(現非常勤監査役)は、多様性のある紙面づくりを目指し、社員の意識変革に取り組んできた。 与那嶺さんが編集局次長に就任した15年ごろ、同社には「紙面が基地問題ばかりだ」という意見が県内外の読者から繰り返し寄せられていた。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた工事が進む中では同紙にとって最重要テーマであり、4本ほどの記事で構成される朝刊1面のうち、3本が基地問題で埋まる日もあったという。