原種シクラメンの楽しみ方応用編。もっとナチュラルに楽しむためにはレイズドベッドがおすすめ。【趣味の園芸12月号こぼれ話・後編】
『趣味の園芸』2024年12月号の「シクラメン再発見!」特集では「かわいい原種シクラメン」と題して、咲くやこの花館の元名誉館長である久山敦さんに、育て方のコツやおすすめの種類を教えてもらいました。 ウェブだけで読める「こぼれ話」前編では、本誌で紹介しきれなかった、おすすめの原種シクラメン6位~10位を詳しく紹介していただきました。 後編では、鉢植え以外の楽しみ方を教えていただきます。久山さんのおすすめはレイズドベッド。管理が意外と簡単だったって知ってましたか? みんなのシクラメンの写真
ナチュラルに他の植物と合わせたいならレイズドベッド
編集部(以下、編):本誌で掲載されている自生地の写真を見ていると、他の植物と合わせてもっとナチュラルに楽しみたくなってきました。 久山敦(以下、久):そのような方にはレイズドベッド(立ち上げ花壇)がおすすめです。箱庭のようにして自分の好きな植物たちを楽しむことができます。サイズを小さくすればベランダでも楽しめるのも利点です。最近はホームセンターやネットショップでキットが売っているので、気軽に組み立てられます。
編:家に大きい庭がなくても楽しめますね! 何か注意すべきことはありますか? 久:水はけのよい用土に植えつけます。ただ鉢植えのままで管理するのがおすすめです。 編:どういうことでしょう? レイズドベッドに植えつけないんですか? 久:実際には地植えせずに、鉢をレイズドベッドの中に置き、石で覆うと、まるでミニロックガーデンのようになります。葉が落ちた休眠期にはレイズドベッドから取り出してあげて、別の植物と交換することも容易にできます。 編:地植えにしなくてもいいというのは知りませんでした! 確かに鉢植えで管理すれば、花が咲き終わったら植物を入れ替えられますし、土の水はけのよさにも左右されないですね。自分だけのロックガーデンが作れるのも嬉しいです。 久:そう。要するに鉢で寄せ植えするイメージです。シクラメンは鉢植えから出してしまうと葉が乱れてしまうことが多いので、観賞価値の観点からも鉢植えでの管理がおすすめです。