俳優・名取幸政さん「胆嚢がん」で死去 どんな病なのか、原因・症状を医師が解説
胆嚢がんの症状
胆嚢がんは、初期段階では特有の症状が現れにくい病気です。しかしながら、がんが進行すると下記のような症状が現れる可能性もあります。 ・腹痛 ・腹部膨満 ・腹部腫瘤 ・黄疸 ・悪心・嘔吐 ・体重減少 ここでは、これらの症状について詳しく解説をしましょう。 「腹痛」 胆嚢がんになると、右上腹部に痛みを感じることがあります。この痛みは、胆嚢や胆管に腫瘍ができることで引き起こされるもので、持続的なものや鈍痛として現れることが多いです。 「腹部膨満」 胆嚢がんが進行すると、腫瘍が胆汁の流れを妨げることで、腹部が膨満感を持つようになります。これは、胆汁の滞りによるもので、食事後は特に強くなることがあります。 「腹部腫瘤」 腹部腫瘤も胆嚢がんの症状の1つです。腹部にしこりや腫瘤を触れる場合があります。特に右上腹部にしこりや腫瘤を感じることが多いです。 「黄疸」 胆嚢がんが胆管を圧迫すると、胆汁の流れが妨げられ、皮膚や目の白目が黄色くなる黄疸が現れます。また、尿が濃い茶色になる場合もあります。 「悪心・嘔吐」 悪心・嘔吐も胆嚢がんによる症状の1つです。胆嚢がんが周辺の十二指腸や大腸にまで広がり、食べ物や便の通りが悪くなると生じます。 「体重減少」 胆嚢がんの進行に伴い、食欲不振や消化不良が起こることで、体重が減少する場合もあります。特に、急激な体重減少が見られる場合は、注意が必要です。
胆嚢がんの検査内容は?
胆嚢がんを診断するためには、画像診断・内視鏡検査・血液検査といった3つの検査方法が主に利用されます。これらの検査は、がんの存在・進行度・転移の有無などを確認するために行われます。 ここでは画像診断・内視鏡検査・血液検査の3つの検査について詳しく解説をしましょう。 「MRI・CT・超音波検査などの画像診断」 胆嚢・胆道・肝臓などの内臓の状態を詳しく観察するために、MRI・CT・超音波検査が行われます。 これらの画像診断によって腫瘍の大きさ・位置・周囲の組織にがんの広がり範囲などが評価されます。特に、超音波検査は身体を傷つけない検査であり、初期の診断ツールとして用いられることが多い検査方法です。 「内視鏡検査」 内視鏡検査も胆嚢がんを調べるための重要な検査方法です。この検査では、細い内視鏡を体内に挿入して直接胆道の内部を観察します。また、必要に応じて組織のサンプルを採取して病理検査を行うことで、がんの有無や種類を確認します。 「血液検査」 胆嚢がんの診断や進行度を評価するための補助的な検査として行われるのが、血液検査です。特定の腫瘍マーカー・肝機能・胆汁の成分などを測定することで、がんの存在や進行状況を評価できます。