「自分のマネジメントは全部間違っていた」 どん底から売り上げ3倍、目標200%達成を叶えた「完コピ読書術」とは
あつみ「何が自分に足りないのか、どういう人になりたいのか、明確な人は少数だと思います。 でも、本を何冊も買っているということは、本当は理想像のようなものがあるはず。たくさんある本の中から選んで、お金を払って買った本ですから、その集積値は自分に対するものすごいメッセージだと思います」
完コピ読書術は「なりたい自分」になるための読書術。「絶対にこうなりたい」という執着心が完コピへのモチベーションにもなります。
あつみ「例えばマネジメントの本で、全くの新しい切り口で書かれた本は少ないと思います。大事なことはどの本にも大体書いてあるからこそ、自分との相性が大事。 そう理解した上で書き方や整理の仕方がしっくりくる1冊を選べば、他の本に目移りせずに済むと思います」
「後がない」必死さが完コピを成功に導く
「面倒くさがりで三日坊主、最後まで読めた本は数えるほどしかなかった」というあつみさんが『もしドラ』を完コピできたのは、「もう後がない」という必死さにあったといいます。 あつみ「33歳で3人目を生んで子育てがさらに大変になる中、目の前のマネジメントはうまくいかないし、私のキャリアはどうなっちゃうんだろうって追い込まれていましたから」
追い込まれたときは、必死になるチャンスでもあります。 あつみ「そういうときって忙しさも関係なくなるんですよ。私自身、『もしドラ』を完コピしたのは幼い子どもを3人育てながら仕事をしていた、一番忙しかった頃でした。 だからこそ、これからどうやってキャリアを積み上げていけばいいんだろうと悩んでいる人に、完コピ読書術を伝えたいですね」
執筆:天野夏海 撮影:大畑陽子 バナー写真:delmonte1977 / gettyimages デザイン:山口言悟(Gengo Design Studio) 編集:奈良岡崇子