「自分のマネジメントは全部間違っていた」 どん底から売り上げ3倍、目標200%達成を叶えた「完コピ読書術」とは
あつみ「売り上げ目標を達成したことがない状況で、業務委託メンバーの契約をどうするか、半年で判断するように言われました。 でも、当時の私はマネジメント経験がほぼなくて。『私の背中を見て学べばいいのに』と思うのに誰も学んでくれないし、もう、めちゃくちゃ行き詰まったんです」 そんなときに出合ったのが、累計発行部数300万部を超えるベストセラー「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」、通称「もしドラ」です。 これまで本を読破したことがほとんどなく、読書になじみがなかったあつみさんでしたが、会社から帰宅する電車で一気読み。車中で「人目もはばからず大号泣した」と言います。 あつみ「自分のマネジメントが全部間違っていたことに気が付きましたし、フィクションとはいえ、高校生ができることを自分は何もできていないことがとにかくショックだったんです」
泣き腫らした顔で保育園へ子どもをお迎えに行きながら、あつみさんの胸にはある考えがよぎっていました。 「今うまくいっていない自分のマネジメント方法と『もしドラ』は真逆。だからこそ同じようにできたら、このチームは変わるかもしれない」
チーム全員での完コピ実践と劇的な成果
翌朝、あつみさんは思い切った行動に出ます。メンバーを会議室に集め、これまでの自分のマネジメントを謝罪。その上で、「もしドラ」を全員に配り、「みんなでこの本を完コピしよう」と提案したのです。 あつみ「突然だったのでみんな驚いていましたが、面白そうだからと全員一致でやることになって。そこからチームで1冊の本を教科書に、完コピする体験を半年かけてやっていきました」
その結果は驚くべきものでした。売り上げは3倍に跳ね上がり、目標を200%達成。この成功体験が、その後の「完コピ読書術」の基礎となりました。 完コピ読書術の最初のステップは、完コピする「師匠本」を1冊決めること。その第一歩は「本棚を眺めること」だと言います。 あつみさんは、その選び方について重要なポイントを示します。