魚肉の加工品が始まりだった丸大食品 燻製屋シリーズヒット【経済トレンド】
食肉大手の丸大食品は1954年に大阪市で丸大食品工場として創業した。他の食肉会社とは異なり、鯨肉加工や魚肉ハム・ソーセージの製造が始まりだ。(共同通信=増井杏菜記者) 1958年に今の社名に変更。1961年に食生活の洋風化を踏まえて畜肉のハム・ソーセージの販売を開始した。1970年に「丸大ウインナー」、1978年に今も根強い人気の「チキンハンバーグ」を売り出した。 1980年代には、日本ハムが「シャウエッセン」を発売するなど、ソーセージを巡る他社製品との競争が激化。1994年に牛肉のつぶつぶ食感が特徴の「ディナー・ドゥ・エクセラ」を打ち出すも、売り上げは振るわなかった。 苦境のなか、社運をかけて新商品開発に着手した。肉をやわらかくし、うまみや香りを引き出す工程“熟成”に注目。調味液につけ込む時間や熟成温度、燻製方法など試行錯誤を重ね、1995年に主力商品となる「燻製屋」シリーズを誕生させた。「主力ブランドに成長しました」(広報)
近年は、消費者の健康志向を背景にスティック状のサラダチキンや植物素材だけでつくったカレーなども販売している。