米ゴールドマン・サックスは、２０２５年の原油価格が平均で１バレル＝７６ドルになるとの予想を明らかにした。写真は２０２１年１１月、ニューヨーク証券取引所で撮影（２０２４年　ロイター/Andrew Kelly）

[２２日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスは、２０２５年の原油価格が平均で１バレル＝７６ドルになるとの予想を明らかにした。イランの供給混乱の可能性を巡る懸念が和らぐ中、主要産油国の供給・生産能力の余剰を想定した。 「全体として、７０─８５ドルの（予想）レンジに対する中期的なリスクは依然として両面あるとみているが、高水準の生産余力や関税拡大の可能性による価格下振れリスクが上振れリスクを上回るため、差し引きではやや下方に傾いている」とした。 「世界的な供給余力は大きく、今のところイランの原油生産に混乱は生じていないものの、２５年の供給過剰が確実とは考えていない」とも述べた。 イスラエルとイランの緊張は中東地域の原油供給に影響を与えておらず、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と非加盟産油国でつくる「ＯＰＥＣプラス」の生産余力も大きいため、地政学的なリスクプレミアムは限定的だとした。 ただ、中東の紛争が解決しない限り、供給リスクは継続し、混乱が生じた場合は原油需給が逼迫する可能性があると指摘した。