フランス国債プレミアム、危険な水準に近づく-カンドリアムCIO
フォレスト氏は欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会が過剰財政赤字に対する是正手続きを開始する見込みであることに触れ、「フランスは財政赤字と債務に関して欧州の病人だ」と指摘。「私が言っていることは突拍子もないと思われるかもしれないが、いつかフランス債の利回りがイタリア債と肩を並べるようになる可能性がないわけではない」と語った。
現在、フランス10年債利回りは3.20%前後まで上昇しており、2011年以来の高水準からそれほど遠くはないが、イタリア10年債利回りを70bpほど下回っている。欧州で最も安全だと考えられているドイツ債とのスプレッドを市場は注視しており、投資家が他国に求める上乗せ利回りは事実上のリスクプレミアムとなっている。
フォレスト氏はRNのユーロ懐疑的な政策綱領を考えると、新政権が大幅な歳出抑制で合意し、EUとの着地点を見いだせる見通しはほとんどないと述べた。EUとの対立は、欧州中央銀行(ECB)がフランスを救済するとは限らないことも意味する。
「ソブリン債の歴史はハッピーエンドばかりではない。フランス総選挙は(危険が迫っているたとえである)ダモクレスの剣だ」と、フォレスト氏は述べた。
原題:French Bond Premium Risks Hitting Danger Zone, Candriam CIO Says(抜粋)
--取材協力:James Hirai、William Horobin.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Julien Ponthus